承前*1
『朝日』の記事;
「北京では主要メディアが愛犬家によるデモを黙殺、市民の大半はデモがあったことすら知らない」とあるが、李銀河のblogではちゃんと言及されている*2。
「犬守れ」北京で2千人デモ 中国メディアは黙殺
「命を尊重せよ、犬の虐殺反対」。こんな標語を掲げた市民約2000人が11日、中国北京市の北京動物園に集まり、政府が進める狂犬病対策に抗議した。インターネットの呼びかけに応じた愛犬家たちで、現場には数百人の公安が駆けつけるなど緊迫した。北京で行われたデモとしては、昨年の反日デモ以来の規模という。
12日付の香港各紙が報じた。
11日午前10時過ぎ、北京動物園の入り口に犬のぬいぐるみなどを抱きかかえた市民らが続々と集まった。デモは比較的落ち着いた雰囲気で行われ午後2時過ぎに収束した。ただ、公安当局は「不法集会」として近くの道路を封鎖、取材していた記者を含む10人以上を連行して事情を聴くなどしたという。
報道によると、集まったのはインターネットを通じた呼びかけに応じた愛犬家たちで、若い世代が目立ったという。
今年は中国各地で狂犬病が流行し、雲南省では野良犬の捕獲チームを組織して数万匹の犬を処分するなど、各地方政府が対策を進めている。北京市もこのほど、飼い犬を1世帯に1匹までとしたり、背の高さが35センチ以上の犬の飼育を禁じたりする規定を発表。担当者が自宅を訪問して違反を取り締まるなど強硬姿勢を示したことが、反発を広げた模様だ。
香港紙「文匯報」は「動物愛護を目的とするデモは中国で初めて」とし、経済力など国力の増大を背景にした市民意識の変化を指摘した。
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公安当局者や武装警察官がいたるところで目を光らせる中国の首都・北京で、数千人規模の抗議行動が起きるのは異例だ。北京では主要メディアが愛犬家によるデモを黙殺、市民の大半はデモがあったことすら知らない。続発や抗議行動の広がりを恐れる当局が、党中央宣伝部などを通じて圧力を加えたとの見方が強い。
胡錦涛(フー・チンタオ)指導部には昨春の抗日行動が暴徒化して以来、どんな目的の示威行動も結果的に反政府抗議活動につながりかねないとの危機感がある。
中国では経済発展を背景にペットを飼う人が急増。犬や猫などのペットは約1億匹にのぼり、2010年には1億5000万匹に増えるともされる。
(11/13)
http://www.asahi.com/world/china/news/TKY200611130172.html