或る交替

承前*1

ジャック・デリダ岩波文庫デビューは『他者の単一言語使用』だったが、この本は以前にやはり守中高明氏の翻訳で『たった一つの、私のものではない言葉』というタイトルで岩波書店から上梓されていた*2。その際、「他者の単一言語使用」はサブタイトルとして使われていた。仏蘭西語の原題はLe Monolinguisme de L’autreであり、『他者の単一言語使用』はその直訳である。
宮崎裕助氏が『たった一つの、私のものではない言葉』というタイトルに対して、とてもポジティヴな感想を述べていたことがあった。