承前*1
ジャック・デリダの岩波文庫デビューは『他者の単一言語使用』だったが、この本は以前にやはり守中高明氏の翻訳で『たった一つの、私のものではない言葉』というタイトルで岩波書店から上梓されていた*2。その際、「他者の単一言語使用」はサブタイトルとして使われていた。仏蘭西語の原題はLe Monolinguisme de L’autreであり、『他者の単一言語使用』はその直訳である。
宮崎裕助氏が『たった一つの、私のものではない言葉』というタイトルに対して、とてもポジティヴな感想を述べていたことがあった。
デリダの『たった一つの、私のものではない言葉』、フランス語原書の題名では『他者の単一言語使用』だが、訳者守中氏が邦訳用にこのタイトルへ変更したのは慧眼だった。このタイトルだけで、デリダのことを知らない人でも、本書を読んでみたくなるのではないか。復刊希望。https://t.co/pW6OPmn0jM
— yusuke miyazaki (@parages) 2023年8月7日