これってあの?

高井瞳「投資苦に自殺 勧誘者提訴」『毎日新聞』2022年11月3日


曰く、


警視庁が金融商品取引法違反(無登録営業)容疑で摘発した違法投資グループに150万円を出資し、その直後に自殺した大阪府豊中市の学校職員、川上穂野香さん(当時22歳)の母佐永子さん(55)が2日、精神的苦痛を受けたなどとして、投資グループのリーダーや勧誘した大学の同級生ら3人の男性を相手取り、計約1300万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。(略)
訴状などによると、穂野香さんは2020年8~9月、大学の同級生とその知人から「月利6~8%」「今しかない」などと勧誘され、消費者金融で150万円を借りて違法投資グループに出資、直後に不信感を抱いて返金を求めたが拒否され、同10月1日に大阪市内のホテルで自殺した。

警視庁は21年11月、無登録で出資を募ったとして投資グループの男性リーダーら7人を金商法違反容疑で逮捕した。グループは「新規会員を集めると高配当が受け取れる」などのマルチ商法の手口で出資者を拡大。20年11月までの約1年半で約650億円を集めたとみられるが、同年夏ごろには配当が滞るなどトラブルが起きていた。
穂野香さんが勧誘された20年8月末の時点で、既に破綻寸前だったと思われる。

「マルチですかな?」。同級生らと交わした無料通信アプリ「LINE(ライン)」のやり取りは、警戒する穂野香さんの言葉が残っていた。同級生らはそれを否定し「9月1日に入金すれば利益率4倍、今すぐ始めるべきだ」などと投資を迫っていた。
(略)
穂野香さんが同級生らに会い行った時の様子は音声データに記録されていた。「お金を返してほしい」。相手は「なんで? ハハハハ」と笑い飛ばしていた。
その翌日、穂野香さんは命を絶った。佐永子さんに宛てた遺書には「投資詐欺でたくさん迷惑をかけ、心配をかけてしまって本当にごめんなさい」との謝罪の文言がつづられていた。
母子家庭で金銭的余裕はなかった。大学進学のために借りた奨学金約350万円の返済開始も迫っていた。遺書の末尾には「服とかは売ってね。多少のお金にしかならんかもやけど」と書かれていた。
この記事には「仮想通貨」とか「暗号資産」という言葉は出てこない。「投資」で「マルチ」といえば、れいわというか、プリティ宮城ちえをどうしても思い出す*1。これはそれと同一の「投資グループ」なのだろうか? それとも類似グループに過ぎないのか?
まあ、被害者を「勧誘」した「同級生」に、民事のみならず刑事的にも責任を負わすということはできないのだろうか?