高齢化していない

承前*1

大阪府における新型コロナウィルス第6波の死亡率が全国平均の2倍、重症化率は8倍に迫っている件について。


宮武嶺*2「【#維新に殺される】吉村府知事がコロナ死者数最悪の状況に珍説「大阪は高齢化率も高いが高齢者と若い人の生活圏が近い」←大阪は高齢化率は日本の都道府県で41番目、3世帯同居率は43番目(笑)」https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/ecb3ecd7162a9b8799a4c696cac00e66


吉村洋文によれば、次のようになるらしい;


 吉村氏いわく、

「大阪は死者数が多いと言われるが、致死率で言うと、都道府県で真ん中あたり。なぜ多いのか? 専門家に聞いても、分からないというのが現状。僕自身もこれが明確な理由というのが言えない」

「大阪は都会であり、田舎でもある」

「大阪は高齢化率も高いが、高齢者と若い人の生活圏が近い。実家から大阪の都心に仕事に通っている若い世代も多い。狭いエリアで都会と田舎の要素が混ざって、高齢者と若い人が接し、距離感が近い」

しかし、

「大阪は高齢化率も高い」

というところが丸っきり嘘で、内閣府「令和2年版高齢社会白書」によると、コロナ開始前の2019年の全国の高齢化率は28・4%。

 その中で大阪は27・6%で全国47都道府県で41位、若い方から7番目とむしろ高齢化率は断然低いんですよ。


また高齢者と若者の生活圏が近いという話ですが、三世代同居の世帯数割合は全国平均が5・1%、大阪はその半分以下の2・5%にすぎません(全国で下から4番目)。

 大阪は都会であり田舎であるどころか、全国から見たら思いっきり都会なんですよ。

 大阪府にもそれはのんびりしたところもあるから大阪人はこれで誤魔化されてしまいますが、東京都だって23区以外に多摩地域や諸島部もあるわけです。

 さらに、東京都の人口密度は1㎢あたり6402人で、4632人の大阪府の1・5倍です。

 そして、東京都は面積2194平方キロメートルに対して高齢者施設数は1009、これに対して大阪府は面積1899平方キロメートルに対して高齢者施設数は541しかありませんから、高齢者施設数密度は東京の半分です。

 これでは、人口比で東京都の1・65倍のコロナ死者を出していることを

「高齢者と若者の生活圏が近い」

と説明するのは客観的数字に反しすぎていて、まさに笑止千万です。