「違憲」判断(札幌)

承前*1

共同通信の記事;


同性婚否定「違憲」、全国初判決
札幌地裁、賠償請求は棄却

2021/3/17 12:05 (JST)


 国が同性婚を認めていないのは憲法に違反するとして、北海道に住む同性カップル3組が国に計600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁(武部知子裁判長)は17日、法の下の平等を定めた憲法14条に違反するとの初判断を示した。請求は棄却した。全国5地裁で争われている同種訴訟で判決は初めて。

 原告は男性カップル2組と女性カップル1組で、いずれも19年1月に婚姻届を提出。不適法として受理されず、同2月に提訴した。

 憲法24条は「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」し、民法の規定では「夫婦」を使用。国側は当事者が「男女」であることが前提との法解釈をしている。
https://this.kiji.is/744742716853256192

安田聡子「【速報】同性婚訴訟「同性同士が結婚できないのは憲法違反」と認める、札幌地裁(update)」*2から;

この裁判には2つの争点があった。

1つ目の争点は「同性同士の結婚ができない法律は、結婚の自由や差別禁止を定めた憲法に違反するか」という点。

そして2つ目は「もし憲法違反であれば、その違憲状態を国が放置しているのが、法律違反かどうか」という点だ。

原告は1つ目の争点について「同性同士が結婚できない現状は、結婚の自由や差別の禁止を定めた憲法に違反する」と主張。

2つ目の点については「同性同士が結婚できないことによる人権侵害はずっと前からわかっていたのに、国は同性同士が結婚できるようにする法整備を怠り、原告らに精神的損害を与えた」として、1人あたり100万円の慰謝料を請求していた。

一方、国側は1つ目の争点について「憲法同性婚を想定していない」として憲法違反を否定。2つ目の争点について「憲法同性婚を想定していないのだから、同性同士が結婚できない現状は違法ではない」と主張していた。

See also


ハフポスト日本版編集部「【判決要旨全文】「同性婚できないのは憲法違反」札幌地裁が日本初の判断」https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6051715cc5b6f2f91a2d567e