豆腐など



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人柱の伝説は各地にありますね。お城に限らない、ため池とか、水路とか、なんらかの土木工事をしたところにはあるようです。そこから幽霊を見た!という「ほんとうにあった怖い話」ができたり。
香川県丸亀城は石垣がきれいだといわれますが(ただし台風で一部崩れました)、やはり人柱の話が残っていて、豆腐屋が殺されました。だから豆腐屋の幽霊が出ると伝えられています。
それと、石垣を作った人が、殺されていますね。これはその作った人は石垣を軽々と登れたからだそうです。

讃岐丸亀城*1豆腐屋殺しと石垣職人、羽坂重三郎殺しの話はネット上でもWikipediaを初めとして、かなり多くのソースで語られていますよね*2。もしかして、地元では観光ガイドやバス・ガイドの聞かせどころになっているんじゃないかと想像しました。タクシーの運転手もお城の前を通ると空かさず豆腐屋殺しの話をする? ただ、羽坂重三郎殺しはともかくとして、豆腐屋殺しは大衆文学にはなりにくいなと思いました。何の政治的或いは軍事的な意味もなく、ただお城の近くを歩いていたから殺された。これを、かつての実存主義者なら、不条理(absurdity)と呼ぶんじゃないか? 
因みに、以前中国の朱鎔基が水害で決壊した堤防を視察したときに、壊れた堤防を蹴りながら、豆腐渣工程(おから工事)! と罵倒したことを思い出しました。
また、

白クマ

>或る村の旧家の富が昔旅人を殺してその財産を強奪したこと

八つ墓村」ですな。
旅人を落ち武者に読み替える必要はありますが(笑)

八つ墓村』ですね。因みに、この異人殺し問題については、手っ取り早くは小松和彦『異人論』*3を参照のこと。また、若き日の中沢新一氏もこのテーマで論文をものしています*4
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