黴雨明け

NHKの報道;


東海と関東甲信で梅雨明け
2020年8月1日 11時56分


1日は西日本や東日本で晴れ間が広がり、東海と関東甲信で梅雨明けが発表されました。午前中から西日本を中心に気温が上がっていて、日中の最高気温は35度以上の猛暑日になるところもある見込みです。こまめに水分を取るなど熱中症に十分注意が必要です。

1日は高気圧に覆われて西日本や東日本では晴れ間が広がっていて、気象庁は午前11時、「東海と関東甲信で梅雨明けしたと見られる」と発表しました。

梅雨明けの発表は、いずれの地域も去年より8日遅く、平年と比べても11日遅くなっています。

西日本を中心に午前中から気温が上がっていて、
午前11時半までの最高気温は
高知市で33.8度
▽鹿児島県肝付町前田で33.7度
岡山県高梁市と▽和歌山県田辺市の栗栖川で33.3度
岐阜市で33.1度
茨城県大子町で32.2度
などと各地で真夏日となっています。

このあとも気温は上がり、
日中の最高気温は
岐阜市で36度
名古屋市や▽京都市岡山市高知市熊本県人吉市などで35度
と西日本と東海では猛暑日になると予想されているほか、
大阪市で33度、
▽東京の都心で32度
金沢市で31度
▽札幌市と福島市で30度
などと広い範囲で真夏日が予想されています。

気象庁は、こまめな水分補給に加えて屋外ではできるだけ日ざしを避け、室内では冷房を適切に使うなどして熱中症に十分注意するよう呼びかけています。

豪雨の被災地でも厳しい暑さで熱中症の危険性が高まります。環境の変化で疲れもたまっていることから、復旧作業にあたる際にはこまめに休憩を取るなどの十分な対策が必要です。
東京・世田谷区の多摩川沿いでは強い日ざしが照りつけるなか家族連れがマスクをつけ、ほかの人との間隔をとったうえで水遊びを楽しんでいました。

都内に住む40代の男性は「やっと梅雨明けしたので、川で遊ぼうと思って来ました。待ち遠しかったです。暑いですが、マスクなどできる範囲で感染対策をしながら楽しみたいです」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200801/k10012544981000.html

ところで、何故「梅雨」を「つゆ」と訓むのか?
広島市江波山気象館「梅雨のおはなし その2」*1が紹介する貝原益軒*2の説;

さて読み方ですが、江戸時代の著名な学者、貝原益軒(かいばらえきけん)も監修をつとめた「日本歳時記」(1688年)には「此の月淫雨ふるこれを梅雨「つゆ」と名づく」という表記があります。どうやら、今の季節の長雨のことを一般的に「つゆ」と呼び始めたのは江戸時代になってからのようです。

さて、この読み方としての「つゆ」がどこから来ているかということですが、「露(つゆ)」から来ているという説、 あるいは湿気でものが腐ってしまうことから 「潰ゆ(ついゆ)」から来たという説、栗の花が咲いて落ちるころ(これがちょうど今の梅雨の季節と一致します)を表す「栗花落(ついり・つゆり)」から来たという説などがあります。

また、「言葉の雑学 梅雨がなぜ「つゆ」?「黴雨」と書くこともあった!」という記事*3が紹介する笹原宏之*4の説;

日本では平安時代から「つゆけし」という形容詞がありました。これは水滴の「露」からきた表現で、「ジメジメしている」という状態を意味するもの。

これと中国から伝わった「梅雨」が合わさり、近世に入ってから「梅雨」で「つゆ」と読むようになったのです。梅の字を「黴(かび)」に代えて、「黴雨」で「つゆ」と読むこともあります。

近世以前、水無月の長雨を何といっていたのか?
さて、「黴雨」という表記だが、カビだとあまりに感じが悪いので、同音の「梅」になったのだと思っていたが、それは定説でも何でもないのね!