勝目梓

時事通信の記事;


勝目梓氏死去 作家
3/8(日) 15:48配信時事通信


 バイオレンス小説を得意とした作家の勝目梓(かつめ・あずさ)氏*1が3日、心筋梗塞のため死去した。

 87歳。東京都出身。

 トラック運転手などさまざまな職業を経て、同人誌などに小説を発表。67年、「マイ・カァニヴァル」で芥川賞候補、69年、「花を掲げて」で直木賞候補。バイオレンスロマンの第一人者として活躍し、映画化もされた「獣たちの熱い眠り」など300冊以上の著作を残した。

 06年には自伝的長編小説「小説家」が話題に。「死支度」「ある殺人者の回想」「秘事」など、近年まで精力的に執筆を続けていた。 
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200308-00000038-jij-soci

朝日新聞』の記事;

作家の勝目梓さん死去、87歳 エロスや暴力描き人気
2020年3月8日 12時16分


 バイオレンス小説で知られる作家の勝目梓(かつめ・あずさ)さんが3日、心筋梗塞(こうそく)で死去した。87歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は三女高瀬千尋さん。

 1932年生まれ。トラック運転手などを経て、67年、「マイ・カアニヴァル」で芥川賞候補、69年、「花を掲げて」で直木賞候補。1974年「寝台の方舟(はこぶね)」で小説現代新人賞。78年の「獣たちの熱い眠り」がヒットし、エロスと暴力を描く人気作家となった。著作は300冊にもなる。

 2000年代以降は、俳句を論じた「俳句の森を散歩する」や、私小説「小説家」「老醜の記」などを発表した。
https://www.asahi.com/articles/ASN384278N38UCVL001.html

87歳だったということに軽く驚いた。
そういえば、1980年代というのは「バイオレンス小説」の時代でもあった。その中心は、当時若手だった夢枕獏*2菊地秀行だったと思うけど、勝目さんはそうした若手と大藪春彦*3西村寿行*4といった大先生との中間という感じだったのでは? 実際には、大藪春彦よりも年上なのだけど。「バイオレンス小説家」を道化的なキャラとして登場させた篠田節子『神鳥〔イビス〕』は、こうした「バイオレンス小説」ブームを前提としていることになる。
神鳥イビス (集英社文庫)

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