既に2か月

大阪の少女が栃木県小山市の男の家に監禁されていたことが発覚したとき*1山梨県のキャンプ場で忽然と姿を消した千葉県成田市の少女のことを思い出した。既に2か月経っている。
『読売新聞』の記事;


山梨女児不明2か月、相次ぐネット中傷…刑事罰に問われる可能性も
2019/11/21 16:45


 山梨県道志村のキャンプ場で千葉県成田市の小学1年、小倉美咲さん(7)が行方不明となって21日で2か月。懸命に捜索し、情報提供を呼びかける母のとも子さん(36)の画像共有サービス「インスタグラム」に、匿名の投稿で中傷するコメントが多く書き込まれている。中には悪質な内容もあり、有識者は「刑事罰に問われる可能性がある」と警告する。(藤原聖大)


 「すぐに見つかるはず」。美咲さんが行方不明となった9月21日当時、捜索にあたっていた関係者はそう思っていた。とも子さんも同じだった。

 数日後。とも子さんは経営するトリミングサロンのインスタグラムに、捜索ボランティアが連れてきた馬の写真を投稿した。これが「神経を疑う」といった多くの批判にさらされた。とも子さんは「動物好きの美咲に『馬も捜してくれていたんだよ』と見せてあげたかった」と意図を語っている。写真をアップするのは日常的なことだった。これほど長期化し、深刻な事態になるとは想像していなかった。

 不明10日目の9月30日。とも子さんは心境をつづった文章を投稿。「あの時ちゃんと一緒について行ってあげていたらと悔やんでも悔やんでも悔やみきれない」「たくさんの方々にご協力いただき、心から感謝しております」と書いた。これにも「悲劇のヒロイン気取ってんじゃねえよ」など、心ないコメントが書き込まれた。

 捜索状況が連日報道され、インスタグラムには知人から心配の声が届いていた。疲労の色が濃いとも子さんには個々に返事をする余裕がなかった。返事を読んでもらいやすいようにと、店のハッシュタグ(検索ワード)をつけて投稿した。これには「店の宣伝投稿していたことが理解しがたい」と中傷が集中した。

 バッシングは止まらない。情報提供を呼びかけやすくしたいと、とも子さんは美咲さんと同じ髪形にした。すると、「子どもがいなくなっているのに髪切りに行ってるんですか? 信じられない」と書き込まれた。

 また、両親の知人らが10月に行った募金活動に対しては「詐欺だ」といったデマがネット上に流れた。集まった約130万円は情報提供を呼びかけるため、当初3万~4万枚を作成する予定だったチラシを約35万枚に増やすのに充てられた。
(略)
父親「抱きしめてあげたい」
 美咲さんの両親は16日、読売新聞の取材に応じ、現在の心境を語った。

 父の雅さん(37)は「時間が経過するほど、傷は深くなっていく。早く見つけ出して抱きしめてあげたい」と絞り出した。母のとも子さんは「美咲は家族になくてはならない存在。とにかく会いたい」と語った。

 新聞折り込みや各駅前でのチラシ配りを通して、今後も情報提供を呼びかける。両親は「どんな些細ささいな手がかりでも情報を寄せてほしい」と訴えている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20191121-OYT1T50187/

母親がこのようにバッシングに晒されているということは知らなかった。ほんとうにひりひりしてくる話だ。
徹底した山狩りが行われたが、成果は出なかった。しかし、私は山で迷ったのではなく何者かに連れ去られたのでは? と思っていた。だから、今回の監禁が発覚したとき、山梨県で行方を晦ました女の子もこのような仕方で生き延びている可能性があるんじゃないかと思ったのだった。
ところで、先週だったか、夕方の6時過ぎ、近所で認知症の老人が行方不明だという放送が防災無線を使って行われていた。2年前だったか、まだ上海に定住していた頃に一時帰国した際に、町内の掲示板に老女が行方不明になっているというポスターが貼ってあった。今年4月に日本に帰ってきたら、そのポスターはまだあった。こういうポスターというのは、生死に関わらず見つかればはがすものだろう。まだ貼ってあるということは、もう2年以上も「行方不明」が続いているということだ。