チリとコロンビア

承前*1

朝日新聞』の記事;


筑波大生不明事件で容疑者の拘束認めず チリ最高裁

サンパウロ=田村剛

2017年2月4日10時28分

 筑波大から仏東部ブザンソンに留学中の黒崎愛海(なるみ)さん(21)の行方不明事件でチリ最高裁は3日、仏捜査当局が求めていたチリ人容疑者の身柄拘束の要請について「証拠が不十分」として退ける決定を出した。一方で、有力証拠が提出されれば拘束が必要になる場合もあるとして、容疑者のチリ国外への渡航を2カ月間にわたって禁じた。

 仏側は容疑者の名前を公表していないが、チリ司法当局によると、ニコラス・セペダ・コントレラス容疑者。朝日新聞の取材によると同容疑者は26歳。かつて黒崎さんと交際していたが、昨年12月のチリ帰国後は足取りがわからなくなっており、仏側は殺人容疑などで国際指名手配し、チリに身柄拘束と引き渡しを求めていた。

 仏側の要請を退けたのは、事件を担当する最高裁判事の判断。身柄引き渡しの可能性を完全に否定したものではなく、今後さらに証拠が追加されれば、身柄拘束や引き渡しに応じることもあるとしている。

 今回の判断結果は、チリ外務省を通じて仏捜査当局に伝えられる。チリ最高裁が今後、引き渡しに応じる判断を出した場合も、容疑者は異議申し立てができるため、引き渡し実現にはさらに時間がかかりそうだ。(サンパウロ=田村剛)
http://www.asahi.com/articles/ASK242D4DK24UHBI004.html

以前も思ったのだが、今の時点ではあくまでも「行方不明事件」であり、被害者の遺体も見つかっていない。それにも拘らず、「殺人容疑などで国際指名手配」というのは、仏蘭西当局もちょっと拙速なんじゃないか。チリ当局が「証拠が不十分」と判断したのも頷ける。また、遺体も見つかっていないのに「殺人」と断定されるというのでは、被害者の家族の絶望もかなりのものなのでは?
また、コロンビアのメデジン市での一橋大学生殺し*2を巡って;

コロンビアの一橋大生殺害容疑、19歳の男を逮捕

サンパウロ=田村剛

2017年2月4日11時52分


 南米コロンビアで昨年11月、千葉県船橋市の一橋大4年、井崎亮さん(22)が強盗に銃で撃たれて殺害された事件で、同国の検察当局は3日、コロンビア人の19歳の男を殺人容疑などで逮捕したと発表した。男は否認しているという。

 発表によると、地元警察が1日、井崎さんが殺害された同国西部の都市メデジン近郊にある男の家で家宅捜索を実施。殺害に使われたとみられる回転式拳銃のほか、犯行当時に着ていたとみられるセーターが見つかったことから男を逮捕した。井崎さんを襲った犯人は2人組で、警察はもう1人の行方を追っている。

 事件は昨年11月19日に発生。世界各地を旅行中だった井崎さんはメデジンに滞在中に強盗に襲われ、後を追った際に銃で撃たれた。(サンパウロ=田村剛)
http://www.asahi.com/articles/ASK2436SMK24UHBI00L.html