ということで

言葉の外へ (河出文庫)

言葉の外へ (河出文庫)

最近、保坂和志「言葉の外へ――文庫まえがき」からの引用を行なった*1


小説家が小説を書くということは、その小説によって、「理解する」とか「わかる」ということが頭の一部分しか使わない、浅はかなことだということを身に染みるというか、それが前提としてある。もしそれだけを目的として小説を書いたとしたら、小説とはなんともみみっちいものになるが、前提としてはそれがあるから、読み終わった小説を言葉によって説明しようとしても、それはもう全然その小説じゃない。
音楽で楽器が鳴らす音、絵の線や色、彫刻の素材の質感や形、ダンスの動きやダンサーの体形。小説における言葉はそういうもので、何かを説明して伝えるためにあるのではない。(後略)(p.2)
これと直接関係があるわけでもないのけど、樋勝朋巳『たいこ』はいい絵本だ。
ISBN:9784834085051

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