『武功夜話』は知らなかった

原田実氏*1のツィート;


原田 実@gishigaku


同じ偽書による町興し・村興しでも、『東日流外三郡誌』の扱いがすでに一段落しているのに対し、『武功夜話』(「前野家文書」)の方はいまだに大っぴらに行われているのは、どこから生じた違いなのか
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2:34 PM · Aug 27, 2019·Twitter Web App
https://twitter.com/gishigaku/status/1166237576543424513

武功夜話』という「偽書」の存在を知らなかったのだ。「夜話」って、ヤワじゃなくてヨバナシと念むのね! ということで、慌てて情報を探ってみたのだけれど、『東日流外三郡誌』と比べて、空間的・時間的スケールが小さいということがいえる。それと関連して、『東日流外三郡誌』が日本史全体に喧嘩を売っているのに対して、こちらの方は日本史の大枠は認めつつマイナーな部分で自己主張している。また、『東日流外三郡誌』の真偽については既に殆ど決着がついており、それをいまだに信じているのは一握りのヘンな奴だけなのに対して、『武功夜話』の方はまだ論争が進行中であるらしく、大河ドラマ時代考証などで一般にもよく知られた小和田哲男*2が「偽書」説を退けているようだ*3
今回参照したソースは、


Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E5%8A%9F%E5%A4%9C%E8%A9%B1
江南市教育部生涯学習課文化交流グループ「武功夜話http://www.city.konan.lg.jp/sangyokanko/bukouyawa/bukouyawa0.html
武功夜話を読む会『武功夜話物語』http://www.homenews.jp/bukouyowa/bukouyowa_top.htm
マイタウン「影印 武功夜話http://www.mytown-nagoya.com/booklist/shosai/kobun/kageinbuko.html


最後に挙げたのは、『武功夜話』の「影印」を刊行したという名古屋の古本屋の公告。
今回、アンチのソースを直接参照することはできなかった。

*1:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141015/1413381594 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150713/1436798077 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160124/1453615688 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20160409/1460163099 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/01/23/112933

*2:Mentioned in https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20160406/1459870654

*3:See 小和田哲男「『武功夜話』をどうみるか」https://ameblo.jp/owashiro/entry-11606438608.html 但し、小和田氏も全面的に肯定しているわけではないようだ。

新人物往来社から刊行された21巻本の『武功夜話』は幕末に書かれたもので、それ以前の3巻本、5巻本の方が史料的価値は高いと思っています。21巻本は、かなり創作された話が入っているように思われます。