Schools still like IE

承前*1

すずすけ*2「学校のPCにはInternet Explorerが残り続けている」https://blog.edunote.jp/entry/2019/02/24/102058
竹谷正明「学校にモダンブラウザを!」https://takeyamasaaki.hatenablog.com/entry/2019/02/11/212503


インターネット・エクスプローラーは開発元のマイクロソフトからももう使うなと引導を渡されているが*3、学校ではPCにIEしかブラウザがインストールされていないところが多いらしいのだ。
竹谷正明氏のエントリーから引用してみる;


広く使われている授業支援ソフトや学習ソフト、デジタル教科書の動作環境に IE だけが記載されていることがあります。かなり以前から使われているので、初期には IE だけに対応していれば問題はなかったのでしょう。その結果、教育関連については、フィルタリング機能や遠隔管理の仕組みといったものなどが IE に特化して開発されることになったのではないかということが考えられます。
 しかし、Web関連の技術が急激に発展していく中で、かつては事実上の標準だった IE も独自の拡張を重ねて来たことが裏目に出るようになってしまいました。その辺りの事情についてはこちらのページなどに書かれています。→ 未だに残るレガシー IEの功罪:Mostly Harmless:オルタナティブ・ブログ*4
 今後、HTML5 の普及がさらに進むことはまちがいないでしょう。他のブラウザは対応の状況が進んでいて、MicrosoftIE から Edge への移行を推奨しています。→ Internet Explorer の今後について – Japan IE Support Team Blog*5
 Web 上の学習コンテンツも HTML5 で作成されたものが多くなってくるはずです。ということは IE を標準ブラウザにしていることで支障の出る場面が増えてくることが予想されます。だから、さまざまな教育用ソフトウェアやコンテンツの方が新しいブラウザに対応できるように開発を進めればいいのではないかと単純に思ってしまうのですが、事はそう簡単ではないようです。対応するために修正する箇所が膨大にあり、動作保証するためのテストがものすごく多くなってしまってコストが利益に見合うものではなくなってしまうことが予想されます。教育市場は薄利多売のビジネスモデルで、開発予算が限られているという話もあるようです。
この後、教育委員会や業者の問題、学校や教員の問題が論じられている。
私は、IEに使いにくさまではいかないけれど、何となくしっくりとしないものを感じていたので、Windows 95の時代からあまり使っていなかった。最初はネットスケイプを使い、それからOPERAを使い、さらには火狐やChromeを使っている。しかし、周りには、ネットスケイプとかを使っている人はあまりいなかった。そもそもIEはOSに組み込まれているのであって、無料とはいえ、わざわざほかのブラウザをインストールするなんて面倒臭いじゃんという感じのことを言っていた。それがマジョリティのユーザーの態度なのではないか。そういう人たちは、Windowsが強制的にアップグレイドされて、Edgeが入ると、当たり前のようにEdgeを使っているんじゃないか? 何でも、学校ではEdgeが組み込まれていないWindows 10が多いらしいけれど。問題は、そういう一般ユーザーの惰性を教育をする側、ソフトウェアを開発する側も共有してしまっていることなのだろうかと思った。ワープロにしても表計算にしてもマイクロソフト以外のアプリケーションがかなり短期間にほぼ淘汰されてしまったというのは、自然淘汰という側面だけでなく、コンピュータの使用に関する教育がワード、エクセル、IEなどをデフォルトとして行われていたというような制度的な要因も大きかったわけだ。勿論、それはそれなりに合理的な判断だったわけだったけど。