ジョルダン・サンド「観光都市東京の百年(上)」『図書』(岩波書店)826、pp.30-33、2017*1
「東京のメガ・イベント」(2020年まで)。「国内」向けのイヴェントか「国際」的か。「それぞれを単に歴史的節目としてではなく、都市の歴史の連続的プロセスとして考えるべきである」という(p.31)。
一九〇七年 日本大博覧会が計画される(国際)
一九一二年 明治天皇逝去、博覧会計画延期
一九一四年 東京駅開業(国内)
一九一四年 大正博覧会開催(国内)
一九二〇年 明治神宮完成(国内)
一九二二年 平和記念博覧会開催(国内)
一九三六年 オリンピック開催地東京に決定・日本万国博覧会同時開催が計画される(国際)
一九四〇年 皇紀二千六百年記念行事(国内)
一九六四年 東京オリンピック開催(国際)
一九九三年 世界都市博覧会計画(国際)
一九九六年 世界都市博計画中止
二〇二〇年 東京オリンピック開催予定(国際)(p.31)
吉見俊哉*2『博覧会の政治学』と『万博幻想』をここでマークしておく。
明治時代、数回の内国博覧会の末、青山練兵場(後の明治神宮外苑)を開催地とする「日本大博覧会」が一九〇七年に計画されたが、明治天皇逝去(一九一二年)にともない無期延期となる。しかしこれは大正天皇即位を祝う国内博覧会へと切り替えられた。
国際的大規模イベントが中止されると、代わって国内イベントに衣替えして浮上する、というパターンは後年にも繰り返される。皇紀二千六百年式典へと取って代わられた一九四〇年東京オリンピックと万博はその顕著な例である。また、状況はやや異なるが、東京都知事鈴木俊一は一九九六年開催予定の世界都市博覧会を計画したが、選挙で鈴木を破った青島幸男が中止に踏み切った。実現されなかったこの計画は開催予定地のお台場や有明周辺のレジャー開発につながり、主に国内客向けの新しいイベント空間を生むことになった。(pp.31-32)
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*1:Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180425/1524633358
*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060309/1141872655 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061115/1163563186 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070707/1183826720 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080926/1222407806 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090225/1235533007 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100105/1262664650 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110120/1295532154 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20111024/1319416350 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140912/1410454868 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160804/1470285604 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180414/1523710799