2 helpers

承前*1

朝日新聞』の記事;


 西部邁さんの自殺を手助けした疑い、知人の2人を逮捕
2018年4月5日22時43分


 評論家の西部邁(にしべすすむ)さん(当時78)が今年1月に死亡した際、西部さんの自殺を手助けしたとして、警視庁は5日夜、いずれも西部さんの知人、東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)の子会社社員窪田哲学(45)=東京都江東区福住1丁目=と、会社員青山忠司(54)=埼玉県上尾市富士見2丁目=の両容疑者を自殺幇助(ほうじょ)の疑いで逮捕し、発表した。ともに容疑を認めているという。

 捜査1課によると、窪田容疑者は「先生の死生観を尊重して力になりたかった」、青山容疑者は「20年以上お世話になった先生のためにやらなくてはならないと思った」と述べているという。窪田容疑者は、西部さんが出演していた番組の担当プロデューサーだったと説明しているという。

 逮捕容疑は、1月21日未明、大田区田園調布5丁目の多摩川付近まで西部さんを車で連れて行き、工事現場などで使う安全帯やロープを装着させた上で川に入水させて自殺を手助けしたというもの。

 現場からは遺書が見つかり、警視庁は自殺と断定したが、西部さんが病気の影響で手が不自由で、ロープの装着などを一人で行うのは難しいとみて捜査。防犯カメラの映像などから2人が浮上したという。

 西部さんは1月20日午後11時50分ごろ、新宿御苑付近で娘に「これから人と会う」と言って別れていた。直後、新宿区内を窪田容疑者と一緒に歩く姿が防犯カメラで確認されたという。

 MXテレビのホームページによると、青山容疑者は1月10日に収録された番組で西部さんと対談。西部さんは「(人間にとって)本当に幸いなのは死ねること」などと述べ、西部さんが亡くなった後の同月27日に「生前最後のメッセージ」として放送された。
https://www.asahi.com/articles/ASL457FV8L45UTIL05K.html


自殺幇助の容疑者、MX番組「西部邁ゼミナール」で対談
2018年4月6日00時35分


 評論家の西部邁(にしべすすむ)さんが今年1月、東京都大田区多摩川で亡くなったことをめぐり、警視庁は5日、西部さんの自殺を手助けしたとして、いずれも西部さんの知人で、東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)子会社の社員窪田哲学(45)と、別の会社員青山忠司(54)の両容疑者を自殺幇助(ほうじょ)の疑いで逮捕した。

 MXテレビのホームページによると、青山容疑者は西部さんが主宰していた「表現者塾」の「塾頭」として1月10日に収録された「西部邁ゼミナール」で西部さんと対談。西部さんが亡くなった後の同月27日に「生前最後のメッセージ」として放送された。

 対談の中で青山容疑者は「人間は生きること自体ではなく、より良く生きることにのみ本格的に関心を持つ奇妙な動物である」というスペインの哲学者の言葉を紹介。西部さんは、生きているうちに良く生きることについての答えは出ないと述べたうえで、「(人間にとって)本当に幸いなのは死ねること」などと応じていた。
https://www.asahi.com/articles/ASL457XHML45UTIL05P.html

「自殺幇助」の判例の相場がどのくらいになっているのかわからないけれど、生前の西部さんの自殺念慮の切実性や深刻性が認められれば、窪田さんや青山さんへの刑は大幅に軽減される可能性があるのではないか。さらに、起訴猶予とかになる可能性はあるのだろうか。それにしても、この事件は家族や知人といった身近な他者の死にたい死にたい言説や自殺念慮*2に如何に対応すべきかという問題を私たちにも突き付けていると言えるのでは?
ところで、この2人だけど、「新しい歴史教科書をつくる会*3発足で盛り上がった時期に、大学生辺りで、宇豫道に覚醒した人ということでよろしいのだろうか。