「PR」をつける

小関悠「ステマはなぜ起きるのか、インフルエンサーはあちゅうさんと考える」https://www.buzzfeed.com/jp/youkoseki/interview-with-hachu-san


はあちゅう」さん*1へのインタヴュー。インフルエンザ・ウィルスもとい「インフルエンサー」もつらいよという内容。
捨馬もとい「ステマ*2というのは本来つけるべき「PR」表示がつけられていないことによって生起するということになるのだろうか。


一番大きい問題点は、やっぱりPRマークをつけない人がいることですかね。つけてくださいって言わない代理店がそもそも悪いんですけど、そういう依頼がなかったら「PRマークをつけないと投稿しません」って言わないと、フォロワーに対して嘘をつくことになると私は思ってるんですよ。

でもそこを、代理店との関係を優先させているのか、ギャラを優先させているのか分からないですけど、ナアナアのままで済ませていることが、けっこう影響力の高いインフルエンサーの方でもよくあります。

たとえばちょっと前に、ある動画をPRをつけずにTwitterで紹介して欲しい、と頼まれたことがありました。「PRつけないと投稿できません」って返したら、じゃあつけていいですよってなったんです。でも、あとから同じハッシュタグでツイートしている人を見てみたら、影響力の高い方がPRマークをつけずにやっていたのでビックリしました。フォロワーを裏切っているっていう意識がないのかなと。

ツイートだけの問題じゃなくて、たとえばそのハッシュタグが話題になったら、ニュースやまとめ記事に取り上げられるかもしれないじゃないですか。#PRって書いてなかったら、ニュースに転載されてその人の意見として見られる可能性もあるわけですよね。#PRって書くのは自分を守るためでもあるのに、それをできないインフルエンサーはけっこう多いなって思います。


――「これもステマなんでしょ?」みたいな

「PR投稿じゃありません」っていうのは、本当はつけたくないですけど、企業や商品が絡むコンテンツだと「やっぱりステマですか?」って疑われることがあるんです。お金をもらってないのにもらったと誤認されるのも嫌だし、と思って書いてます。

――そういう問題意識というのは、いつからあったのでしょうか。どこかのタイミングでやっぱりPRってちゃんと書こう、と思ったのでしょうか。

私は最初からです。ブログを書き始めてすぐ。やっぱりブログを書いていると嘘をつけないなっていうのは、みんな実感してると思うんですよね。普段自分が使わないようなものをいきなり使いましたとか書けないし、効果がなかったものを効果ありましたとも書けない。それはフォロワーへの最低限の礼儀というか、信頼関係を保つためなんですけど。

――ちょっと聞きづらいのですが、以前に所属されていた会社がステマで炎上したことがあったじゃないですか。

ハンバーガーのやつですか? あれは2008年なんで、入社前なんですよ。トレンダーズはあれで炎上してから、めちゃくちゃPRマークに厳しくなって、以後、関係性の明示には他社よりも気を遣っているほどです。

でもそれ、ツイッターでいまだに言われます。私は当時、会社にはいなかったとはいえ、一回そういうことがあると信頼回復に時間がかかるという教訓がありますね。


――インフルエンサーマーケティングはすごく話題になってますが、私のようにずっと広告を売ってきた側から見ると、その効果がまだあまり分かっていないところもあると思います。今後、クライアント側が費用対効果にも厳しい目を向けるようになると、状況は落ち着いていくのでしょうか。

インフルエンサーマーケティング自体は今後も増えていくと思いますね。テレビや雑誌に予算を割かないかわりに、インスタとかの有名人に商品を渡して、PR費用を払うっていうのは効果があるはずなんですよ。インフルエンサーのフォロワーってすごくセグメントされていて、トップのインフルエンサーたちはフォロワーと信頼関係をずっと保つようにしているので。

YouTuberさんもそうですけど、ファンミーティングをするインフルエンサーも増えているんです。若いトップインフルエンサーってすごくフォロワーとも距離が近いので、ますます嘘はつけない社会になっていると思いますね。だからみんながPR投稿を入れて、インフルエンサーマーケティング自体はもうちょっと正しいかたちで広まっていくといいなって思います。

――そもそも、これだけステマが問題になっているのに、PRと書かないことがリスクですよね。

クライアントが現場で起きていることに気づいてないんだと思います。結果の報告だけ受けていて、ちゃんとPRをつけたかどうかのチェックや、無理やりインフルエンサーを従わせているみたいなことを知らなかったり。

インフルエンサーは弱い立場だっていうことを分かって欲しいです。初めて仕事をするような、普通の若い女の子が、代理店からこういうふうに書けと強く言われたら、こうしななきゃいけないんだ、って思うはずなんですよ。つっぱねていいのか、分からないと思うんですね。仕事として受けちゃったからやらなきゃとか、ほかの子もやってるからやらなきゃって思っちゃう。そこはクライアントと代理店がちゃんとやるべきだと思います。

さて、人前ではサン・グラスは取ってほしいよね。もしかして、サン・グラスの「ステマ」なのだろうか。