小さな生き物たち

小さな生物を巡る記事を幾つか。
チャタテムシ*1についての『朝日新聞』の記事;


手術室にチャタテムシ発生、手術38件中止 埼玉の病院

2017年7月25日07時20分


 埼玉県病院局は24日、県立小児医療センター(さいたま市中央区)の手術室などでチャタテムシが発生したため、24、25両日に予定していた手術計38件を中止したと発表した。転院など緊急性を要する手術は含まれていないという。経営管理課によると、虫は手術室5室と5、9、10、11階の八つの病棟でそれぞれ数匹〜10匹程度を確認した。チャタテムシは体長1〜2ミリ程度。直接の害はないが、死骸がアレルギーの原因になったり、ダニの発生を招いたりする恐れがあるという。駆除が徹底できれば26日から手術を再開する予定。
http://www.asahi.com/articles/ASK7S5G7DK7SUTNB01G.html

漢字で書くと、茶立虫か。何故?
或る「細菌」について;

どうやって生きてるのか…「常識外れ」の細菌、泉で発見

竹野内崇宏

2017年7月21日23時27分


 どうやって生命を維持しているのか分からない「常識外れ」の細菌を、海洋研究開発機構などのチームが発見した。細菌は、太古の地球に似た環境で生息しており、生命の起源解明につながる可能性があるという。英科学誌に21日、掲載された。

 同機構の鈴木志野・特任主任研究員らは、米カリフォルニア州で、地表に現れたマントル由来の岩石に湧く泉で、どのような生物がいるか調べたところ、27種の微生物の遺伝子が見つかった。周辺は強アルカリ性で、約40億年前の地球に似た過酷な環境という。

 そのうち、岩石に付着した細菌では、酸素を使った呼吸など生命維持に必要とされるエネルギーを得るための遺伝子を一つも持っていなかった。

 この細菌が生きる仕組みは不明だが、岩石から電子を直接得たり、未知の遺伝子が働いたりするなどが考えられるという。細菌の全遺伝子数は約400で、ほかの生物の細胞に依存するものを除き、全生物で最も少なく、研究チームは「常識外れの細菌」としている。鈴木さんは「想像もしない仕組みの生物の存在に驚いた。未知のエネルギー源の解明につなげたい」と話した。(竹野内崇宏)
http://www.asahi.com/articles/ASK7P4JTGK7PUBQU014.html

「 酸素を使った呼吸など生命維持に必要とされるエネルギーを得るための遺伝子を一つも持っていなかった」ということだけど、「細菌」(「生命」)として認定された以上、何らかの代謝というか、エネルギーの交換は行っているわけですよね。
「ウイルス」を生物に括ることは許されるのだろうか。

猫にかまれて感染か SFTSで50代女性が死亡

福地慶太郎

2017年7月24日19時14分

 厚生労働省などは24日、野良猫にかまれた50代女性が昨夏、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に感染し、死亡していたと明らかにした。マダニが媒介する感染症として知られるSFTSだが、今年に入りペットの猫や犬からのウイルスの検出事例もあり、厚労省は注意を呼びかけている。

 厚労省国立感染症研究所によると、西日本に住む女性は、衰弱した野良猫にかまれた後にSFTSを発症し、その後亡くなった。SFTSに猫が感染していたかどうか確認はできていないが、猫には血小板の減少などSFTSとみられる症状があった。また女性はマダニにかまれておらず、猫にかまれて発症した可能性が高いとみられる。これまでに哺乳動物から人への感染は例がない。

 厚労省によると、飼育する猫や犬がSFTSを発症するのはまれ。野生動物との接触を避け、ペットがマダニにかまれないよう、ペット用の駆除剤を使うことや、犬や猫が体調不良の際には動物病院を受診することを勧めている。

 同省によると、SFTSウイルスを保有するマダニは地域や季節によるが、高くて数%。SFTSは発熱や全身の倦怠(けんたい)感などが出て、重症化すると死亡することもある。日本では2013年1月に初めての患者が確認されて以降、西日本を中心に毎年60人前後の患者が報告され、その約2割が亡くなっているという。(福地慶太郎)
http://www.asahi.com/articles/ASK7S5JJMK7SULBJ00C.html

SFTSウィルスは中国で2011年に発見されたばかり*2。それまでは、「発熱や全身の倦怠(けんたい)感などが出て」死に至ることがあっても、原因不明の奇妙な症状として処理されていたのだろうか。
重症熱性血小板減少症候群」については、


厚生労働省重症熱性血小板減少症候群SFTS)について」http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000169522.html
厚生労働省重症熱性血小板減少症候群SFTS)に関するQ&A」http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html
国立感染症研究所重症熱性血小板減少症候群SFTS)」https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/sa/sfts.html


「マダニ」が媒介する別の病気、「ダニ媒介脳炎」についてはhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160816/1471329908