貝毒

朝日新聞』の記事;


三河湾のアサリから貝毒 愛知県が潮干狩り自粛など要請

2017年4月25日20時10分


 愛知県は25日、三河湾の幡豆海域で採れたアサリから、国の規制値を超えるまひ性貝毒が検出されたとして、沿岸の漁協などに出荷自主規制と潮干狩りの自粛を要請した。

 県によると、25日の定期検査で、この海域のアサリから1グラムあたり4・18マウスユニット(MU)のまひ性貝毒が検出され、国の規制値(4MU)を超えた。県内で規制値を超えるまひ性貝毒が検出されたのは3年ぶり。念のため、同じ二枚貝トリガイも自主規制を要請した。伊勢湾や渥美半島など、ほかの県内5海域からは検出されなかった。

 まひ性貝毒は食後30分ほどで口や顔などのしびれが始まり、ひどいときには全身にまひが広がる。貝毒は通常の加熱調理では消えない。原因となるプランクトンは春に増殖するという。
http://www.asahi.com/articles/ASK4T5VH7K4TOIPE029.html


まひ性貝毒で潮干狩り中止 愛知、アサリで規制値超える

2017年4月26日18時42分

 三河湾の幡豆海域で採れたアサリから国の規制値を超えるまひ性貝毒が検出された問題で、蒲郡漁協西浦支所(愛知県蒲郡市)は26日、同市内の西浦海岸と松島漁場の2カ所で行われている潮干狩りを中止すると発表した。

 いずれも3月2日から潮干狩りが始まり、あと7回の潮干狩りを予定していた。竹島海岸、形原海岸など同市内の他の潮干狩り場は予定通り行うという。
http://www.asahi.com/articles/ASK4V5JHJK4VOBJB00N.html

Wikipediaによると、「貝毒」には「麻痺性貝毒」のほかに、「下痢性貝毒」、「神経性貝毒」、「記憶喪失性貝毒」があるという。上の記事では言及されていないけれど、最悪の場合、死亡する可能性もある*1。「原因となるプランクトンは春に増殖する」って、ちょうど「潮干狩り」のシーズンに「増殖する」ってことじゃないか。
さて、私は「潮干狩り」がけっこう身近な土地で育った。その昔、国道14号線千葉街道)は海辺ぎりぎりを走っていたわけで、現在の習志野市袖ケ浦が埋め立てられて団地が造成されるのが1967年*2。隣接する千葉市の幕張方面に埋立てが及ぶのはもっと後だった筈。小学校低学年の頃、春になると、袖ケ浦の先っぽの方とか幕張とかに潮干狩りに行った記憶がある*3。また、商店街では地面に座り込んだおばさんがその場で貝殻を剝きながら浅蜊を売っていた*4。大人たちは勿論、そういう露店で売っている剥き身の浅蜊は衛生上よくないと言っていた。しかし、「貝毒」という言葉の記憶はない。大人たちのロジックは、貝は痛みやすい(腐りやすい)ということだった。また、学校でも潮干狩りには気を付けろと言われた記憶はない。その頃、学校で盛んに言われたのは、古釘が刺さると破傷風になるということだった。それで、破傷風という字を覚える以前に、ハショーフーという恐ろし気な音を覚えてしまったのだ。何が言いたいのかというと、1960年代から701年代にかけて、「貝毒」がやばいという認識は一般にはあまりなかったんじゃないかということだ。
ところで、厚生労働省の「自然毒のリスクプロファイル:二枚貝:麻痺性貝毒*5によると、その「中毒症状はフグ毒中毒によく似る」。河豚の毒も「貝」に由来するんじゃなかったっけ? だからこそ、「貝」を餌にしない養殖の河豚は「無毒」であると*6