傾向と対策の社会学は?

「赤本」が赤丸急上昇?

「赤本を売りたい!と思って中古の買取情報を調べていたら日本の闇が見えた!赤本の処分方法まとめ」http://www.airdays.net/diary/2017/01/14/502/



「赤本」、つまり何ちゃら大学『傾向と対策』の古本が熱いという話。特に女子大学の「赤本」が高く取引されている。例えば、青山学院大学経営学部よりも青山学院女子短期大学の方が圧倒的に高い。著者は「なんとなく今回赤本の買取価格を調べてみて、日本の闇を見てしまったような気もしてならないです」という。ただ、「日本の闇」に具体的に懐中電灯を持って踏み込むということはしていない。
実は中古の「赤本」は買おうと思えば安く買える。著者もブックオフとか普通の古本屋とかでは安く買い叩かれると述べている。私も、中古の「赤本」に関して持っている鮮烈なイメージは、『傾向と対策』がいっぱいに並べられて赤く染まった古本屋の100円均一のワゴンなのだ*1。何故、amazon.co.jpとかネットでわざわざ高い「赤本」を買おうとするのか。


「女子大赤本の転売について転売ヤーの視点から伝えたい」http://self-reliance.hatenablog.jp/entry/2017/01/15/%E5%A5%B3%E5%AD%90%E5%A4%A7%E8%B5%A4%E6%9C%AC%E3%81%AE%E8%BB%A2%E5%A3%B2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E8%BB%A2%E5%A3%B2%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%81%AE%E8%A6%96%E7%82%B9%E3%81%8B%E3%82%89


こちらは最初に言及したエントリーに対する但し書きみたいなエントリー。全ての「女子大」が高いわけではない。また、「赤本」相場は変動が激しい、云々。
こちらも「赤本」を買う動機には言及がない。社会学の場合、社会的行為の動機の理解は不可欠である。(例えば)XX大学の「赤本」の相場はこういうふうに変容したよと示したとしても、その主観的・客観的な動機(文脈)に踏み込まない限り、考察は始まりもしないのでは?

さて、私も人並みに「赤本」を何冊か買い・読んだのだけど、用済みになってから、たしか後輩にあげてしまったのではないかと思う。

*1:これは消費税が導入される以前のイメージ。現在だと、108円か。