拒否されるカップルたち

ちょっと旧聞になりかけているが、吉野太一郎「東京・豊島区の宿泊施設、半数以上が男性同士の宿泊拒否 区が指導へ【LGBT】」;


東京有数の繁華街・池袋を抱える東京都豊島区の宿泊施設の半数以上が、男性または女性同士が同室で宿泊することを違法に拒否している実態が明らかになり、豊島区役所が指導に乗り出すことになった。

旅館業法の第5条では、伝染病患者やとばくなどの違法行為をする恐れがある場合を除き、宿泊拒否を禁じている。しかし、石川大我(たいが)豊島区議によると、豊島区内で許可されているホテルや旅館などを対象に石川氏が調査したところ、ダブルベッドのある143施設中45施設が男性同士の宿泊を拒否、30施設は同性同士の宿泊を拒否していた。拒否する理由として、宿泊施設側は「麻薬取引などの犯罪が行われる可能性がある」「男性同士が同室に宿泊して、女性を暴行する可能性がある」「他のお客さんがびっくりする」などと説明したという。

9月25日の豊島区議会で、石川氏の質問に区側は「拒否する理由が同性同士ということだけであるならば、旅館業法の違反にあたり、直ちに営業改善の指導を行っていく」と答弁した。

豊島区は同性パートナー条例を「検討中」としている。自ら同性愛者であると公言している石川議員は「楽しいはずの旅行で宿泊を拒否されるのは悲しいこと。全国的に状況は同様なはずなので、改善を呼びかけていきたい」と話した。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/09/25/lgbt-hotel-toshima_n_8194900.html

また、この記事をフォローアップする吉野太一郎「同性同士の宿泊拒否、豊島区は是正を指導したが、大事なことが欠けていた【LGBT】」;

東京の繁華街・池袋がある豊島区の宿泊施設の半数以上が、男性または女性同士が同室で宿泊することを違法に拒否していた問題で、「指導する」としていた豊島区役所が、宿泊施設に送った通知文で「同性同士の宿泊」にまったく触れていなかったことが明らかになった。

旅館業法の第5条では、伝染病患者やとばくなどの違法行為をする恐れがある場合を除き、宿泊拒否を禁じている。しかし、2015年9月の豊島区議会で、ダブルベッドのある143施設中計75施設が、男性同士、または同性同士の宿泊を拒否していた実態が明らかになった。これを受けて豊島区は10月に立ち入り検査をしたほか、2016年6月には池袋保健所長名で、区内の全181施設に改善を求める通知を出していた。

しかし、この通知には「一部の施設で不適切な取り扱いが見受けられました」とだけ書かれており、身体障害者補助犬と障害者差別解消の啓発チラシが同封されていたが、同性同士の宿泊には一言も触れていなかった。

2016年9月30日の豊島区議会決算特別委員会で、石川大我議員(社民)からこの点を指摘された豊島区の栗原せい子・生活衛生課長は「立ち入り検査のときに口頭で指導したので、理解されると思っていた。今後は旅館業界にも丁寧に説明したい」と釈明した。

区の9月20〜21日の調査によると、同性または男性同士の宿泊を拒否した75施設のうち、「宿泊拒否を改めた」と回答したのは28施設にとどまった。区は30日から再度「宿泊を拒否する理由が同性同士であるということだけであれば、旅館業法に抵触する」とする通知を、全184施設に順次送り始めた。

石川議員は「ベッドの問題で自己肯定感を否定されるLGBTもいる。保健所は『同性同士のダブルルーム使用拒否について対応したくない』という本音があったのではないか。誠意ある対応を取ってほしい」と話した。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/09/30/still-refused-lgbt_n_12261290.html

「全国的に状況は同様なはず」;


愛媛県松山市(2015年)
「同性同士ダブルのお断り、松山のホテルでも」http://blogs.yahoo.co.jp/deep8822/65277044.html
「わがまちメール 松山市内に同性カップルの宿泊を断っているホテルがある」https://www.city.matsuyama.ehime.jp/wagamachi/detail/1966.html
大阪市(2006年)
「Double」http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061019/1161230568