カフェインを巡って幾つか

承前*1

福岡の「カフェイン中毒」事件を巡る『ハフィントン・ポスト』の記事*2から直接的・間接的に幾つかの「カフェイン」関係の記事に飛んだ。今回の事件を契機に、もしかして「カフェイン」に対するネガティヴ・キャンペーンが始まるのかしらと危惧しているのだが、〈ソエジー・ドリンク〉もとい「エナジードリンク」をがぶ飲みするということでなく、普通に珈琲やお茶を飲んだりチョコレートを食べたりしている分には全く問題ないということはいうまでもない。


Sarah Klein「「カフェインの影響」にまつわる5つのウソ」(遠藤康子訳)http://www.huffingtonpost.jp/2014/04/21/caffeine-myths_n_5188968.html
田中二郎三郎「「カフェイン」って実際身体に良いの? 害なの?」http://www.lifehacker.jp/2012/06/120615coffeetale.html
「コーヒーを毎日飲んでいい理由が11もあるなんて、なんて素敵なんだ」http://www.huffingtonpost.jp/2013/10/21/coffee_n_4139987.html
国立がん研究センターがん予防・検診研究センター予防研究グループ「緑茶と死亡・死因別死亡、コーヒーと死亡・死因別死亡について」http://epi.ncc.go.jp/jphc/745/3533.html


国立がん研究センターの研究に関しての『ハフィントン・ポスト』の記事;


コーヒーや緑茶、飲めば飲むほど病死のリスク低下 19年間追跡調査
The Huffington Post | 執筆者: 中野渉

投稿日: 2015年05月07日 14時02分 JST 更新: 2015年05月07日 14時27分 JST


コーヒーや緑茶を日常的によく飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて病気などで死亡するリスクが低いとする研究結果を、国立がん研究センターや東京大の研究チームが5月7日、公表した*3朝日新聞デジタルなどが報じた。


全国に住む40〜69歳の男女約9万人に対し、コーヒーや緑茶を1日どれくらい飲むかを、ほかの生活習慣などと合わせて質問し、経過を約19年間追った。この間に約1万3千人が亡くなっていた。

コーヒーや緑茶をよく飲む人は死亡率が低く、コーヒーを1日に3〜4杯飲む人ではほとんど飲まない人に比べて、死亡リスクが24%低かった。緑茶は1日1杯未満の人に比べ、1日5杯以上飲む男性で死亡リスクが13%、女性で17%低かった。どちらも、死亡のリスクにかかわる年齢や運動習慣などは影響しないように統計学的に調整した。

(コーヒーや緑茶、1日数杯で長寿効果 19年間追跡調査:朝日新聞デジタル 2015/05/07 11:31)*4

コーヒーと緑茶に含まれるカフェインが血管や呼吸器の働きをよくしている可能性があり、緑茶のカテキン、コーヒーのクロロゲン酸に血糖値を改善する効果が推定されるとしている*5

解析を担当した東大大学院医学系研究科の井上真奈美特任教授は「詳しい仕組みは不明だが、常識的な範囲であればコーヒーや緑茶を飲むことは、健康的な習慣であることが確認できた」と話しているという*6
http://www.huffingtonpost.jp/2015/05/06/coffee-and-green-tea_n_7228744.html

また、


濱松教道「紅茶消費世界1位のトルコ!カフェイン摂り過ぎより○○を恐れていた」http://www.huffingtonpost.jp/triport/turkey-trip_b_7037872.html


土耳古というと、珈琲というイメージがあるのだが、土耳古は紅茶の消費量が印度や英国を抜いて世界1位で、紅茶を年間1人当たり3kg消費するのだという。


「カフェイン」ということで記しておくと、先日、近所のスーパーでボジョレー・ヌーヴォーを買ったら、ラオス産の珈琲(パッケージングは仏蘭西)をおまけにもらった。ラオスで珈琲が獲れるというのは知らなかったが、考えてみれば、亜細亜一の珈琲生産国であるヴェトナムの隣なので、ありえないことでは全然ない。

ところで、上で紹介したソースにおいて「コーヒー浣腸」*7の効用に言及したものは全くないということは付言しておく。