3 pieces on HPV vaccine problem

承前*1

桑満おさむ「子宮頚がんワクチン問題、あまり触れたくなかったけど整理してみますね。」http://www.gohongi-beauty.jp/blog/?p=18918
久住英二「子宮頸がんワクチンは本当に危険なのか」http://www.huffingtonpost.jp/eiji-kusumi/hpv-vaccines_b_6318432.html
上昌広*2「「子宮頸がんワクチン訴訟」で明らかになった「情報」と「制度」の不足」http://www.huffingtonpost.jp/foresight/cervical-cancer-vaccine_b_9631086.html


上氏の記事から「無過失補償」についての言及を切り取っておく;


どうすればいいのだろう。結論から言うと、予防接種については、副作用であろうとなかろうと、「被害者」を救済するのがいい。

この問題に真摯に取り組んだのが米国だ。かつて、米国は予防接種訴訟に頭を悩ませた。1976年には、インフルエンザワクチン接種後にギランバレー症候群が多発し、集団訴訟となった。

ギランバレー症候群は、ウイルス感染などをきっかけにおこる神経系の免疫疾患だ。ワクチン接種後に発症することが知られているが、多くはワクチンとは無関係だ。

米国の対応は我が国とは違った。長年にわたる国民的議論の末、ある一定の基準を満たせば、ワクチン接種後の障害は、ワクチン接種との因果関係を証明しなくても救済しようと決めたのだ。これを「無過失補償」という。

財源としては、1988年からワクチン1本あたり75セントが上乗せされ、補償の基金に充てられた。

この制度では、訴訟に訴えなくても被害者は救済されるし、一定の手順を踏んでワクチンを開発・販売した製薬企業は免責される。この制度を導入して以降、米国ではワクチン接種率が高まり、公衆衛生レベルは飛躍的に向上した。