東大闘争の時に丸山眞男*1は「ベートーヴェンなんかききながら学問をしやがって!」と吊し上げられたという*2。俺がその場にいたら、例えばジミ・ヘンドリックスをフル・ヴォリュームで3時間聴かせたりして。そしたら、丸山ちぇんちぇー、こんな暴挙は日本の軍国主義も全共闘もやらなかった! と目をひん剝いて怒っただろうか。
さて、チャック・ベリーも「ベートーヴェン打倒!(Roll over Beethoven!)」と歌っていたわけだが、はっきり言ってベートーヴェンは好きではなかった。そういえば、或る人から『第九』の合唱に参加しないかと誘っていただいたことがあったのだが、それよりもトンカチで釘を打つパフォーマンスをしたいと言ったら、本気で怒られてしまったということがあったのだ。
こういうわけで、ベートーヴェンに対しては、佐村河内守とは正反対の態度を取っていたわけだが、そういう俺にベートーヴェンもなかなかいいねと気づかせてくれたのは、瑞西ジュネーヴ生まれの毛沢東主義者である。ジャン=リュック・ゴダール。『パッション』*3が公開された時のインタヴューで、ゴダールは(たしか)新石器時代が洞窟の壁画を残したように、18世紀はベートーヴェンを残してくれたと発言していたと思う*4。それに続く『カルメンという名の女』*5は(ビゼーではなく)ベートーヴェンの弦楽四重奏がフィーチャーされている。
- 出版社/メーカー: 東北新社
- 発売日: 2003/01/30
- メディア: DVD
- クリック: 140回
- この商品を含むブログ (30件) を見る
- 出版社/メーカー: 東北新社
- 発売日: 2003/01/30
- メディア: DVD
- クリック: 8回
- この商品を含むブログ (23件) を見る
*1:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050602 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070126/1169783285 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070411/1176262833 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070508/1178597841 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070510/1178781848 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070523/1179897577 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070620/1182316186 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070826/1188154111 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080216/1203142535 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081113/1226554790 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081207/1228577503 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091120/1258696685 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100223/1266898770 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110709/1310185825 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20120316/1331898804 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130226/1361894685 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130227/1361925784 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130621/1371749803
*2:http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20141019/1413694415からの曾孫引き。
*3:Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061204/1165239463 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110612/1307878027
*4:出典の記憶があやふやなのだが、たしかシネ・ヴィヴァンのプログラムに乗っていたと思う。今は亡き六本木の「シネ・ヴィヴァン」については、例えば大森さわこ「六本木からのNew Wave」(http://www.gei-shin.co.jp/comunity/18/act5.html)とかを参照されたい。『パッション』への言及もあり。これは「シネ・ヴィヴァン」こけら落とし作品だったのだ。『パッション』のレヴューとして、http://d.hatena.ne.jp/mn_kr/20080621/1214056514も見つけた。
*5:Mentiond in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070515/1179237549 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080220/1203509593 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100316/1268711438
*6:http://www.campervanbeethoven.com/ See eg. http://en.wikipedia.org/wiki/Camper_Van_Beethoven Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070813/1187012269