シリアのヨーロッパ人

Duncan Crawford “From Belgian school to Syrian battleground” http://www.bbc.co.uk/news/magazine-22277462


そういえば、シリア内戦については全く言及していなかったのだ。
倫敦のKing's Collegeによれば、2年前に始まったシリア内戦に関わったヨーロッパ人は600名に上るという。またEUの反テロリズムコーディネイターであるGilles de Kerchove氏は、それらの人たちの主な出身国として、英国、アイルランド仏蘭西丁抹、白耳義、和蘭を挙げている。
ヨーロッパにおけるイスラームはこれまで〈移民〉の問題として語られてきたように思う。しかし上の600名の中には勿論中東系の人もいるものの、ヨーロッパのネイティヴというか白人も無視できない。上掲の記事で中心的に語られている白耳義人のBrian de Mulderのように。彼は2年前にイスラームに改宗し、そのうちSharia4Belgiumというグループ*1に関わるようになって、学校をやめ、家族と縁を切り、イスラーム戦士としてシリアに渡ってしまった。記事では全然言及されていないけど、Brian de Mulderのような若いヨーロッパ人がイスラームに改宗する動機はどういったものなのだろうか。これは、例えば神秘好きのニュー・エイジャーがスーフィズムに惹かれるというのとは全く違う。
Brian de Mulderが関わっていたというSharia4Belgiumだけど、白耳義をイスラーム国家にすることを目指して、同性愛者を殺せと叫んだり、政治家を脅迫したりと、とんでもない集団ではあるようだ。私が気になったのは集団のネーミング。どっかキラキラしてない? そのセンスがヒップホップぽいというか。斎藤環氏なら


ヤンキー!


と叫ぶのではないか*2
そのシリア内戦だが、シリア国営通信社Sanaによると、叛乱軍がアレッポ*3の11世紀に建立されたUmayyad Mosqueのミナレットを破壊したという;


“Syria clashes destroy ancient Aleppo minaret” http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-22283746


イスラームということで、生物学者リチャード・ドーキンズの最近の反イスラーム的呟きが英国を騒がせているようだ;


Andrew Brown “Richard Dawkins' latest anti-Muslim Twitter spat lays bare his hypocrisy” http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2013/apr/22/richard-dawkins-islamophobic