From Jiangnan to Gangnam?

酒池肉林―中国の贅沢三昧 (講談社現代新書)

酒池肉林―中国の贅沢三昧 (講談社現代新書)

先日煬帝の陵墓に関連して、


煬帝の暴政がどの程度まで事実で、どの程度まで後世のフィクションなのかはわからぬが、煬帝といえば大運河の開削だろう。揚州はその大運河の要所。運河の開削も暴政の一つとして言及されることが多いわけだが、そもそも開削の動機も江南への行楽のためだったとも言われる。ただ煬帝の道楽としての大運河開削は江南の生産力を中原や北京の朝廷が捕捉することを可能にする一方で、後には江南を呉越の地という辺境から中国文化の中心へと押し上げた(cf. eg. 井波律子『酒池肉林』)。(後略)
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130416/1366078393
と書いた。
さて拙blogではこれまで幾度か「江南」という言葉を登場させているが、それは中国の長江の南という意味で使われている。しかし、今や(多分世界の日本以外の土地では)「江南」という漢字から第一にイメージされる場所は、韓国の漢江の南ということになるだろう。日本における〈嫌韓〉は昨年日本を、PSYの”Gangnam Style”をボイコットした世界で唯一の国にしたのだった(北朝鮮を除く)。昨年この件を取り上げようと思っていたのだが、ずっと放置していた。


Julian Ryall “Japan's deaf ear to Gangnam Style riles South Korea” http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/southkorea/9630063/Japans-deaf-ear-to-Gangnam-Style-riles-South-Korea.html
Erica Ho “Gangnam Style’: Is Japan Immune to PSY Mania?” http://newsfeed.time.com/2012/10/15/gangnam-style-is-japan-immune-to-psy-mania/