「市民権と武装権」http://d.hatena.ne.jp/matsuiism/20110719/p1
ちょうど鈴木透『性と暴力のアメリカ』を読んでいるところなので、重なるトピック、噛み合う話、食違っている話等が出てきて、面白かった。米国における「武装権」の思想的な背景はともかくとして、重要な現実的背景として、西部開拓(Go West!)*1の進捗と制度的インフラ整備のギャップがある(鈴木、pp.72-73)。広大な領土内に散在する開拓地にいちいち役人を派遣して治安維持のための警察制度や司法制度を構築するのは実際に不可能だったわけだ。
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*1:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110703/1309710487
*2:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20081211/1229012325
*3:それまで、プロテスタントにとって「反基督」を一身に体現していたのは羅馬の教皇だった。ジョージ3世が「反基督」に結び付けられたのは、1774年にカナダのカトリック系住民に宗教的自由を保証したのを契機としてである。勿論、それ以前に、特に「印紙法(Stamp Act)」制定以降、英国=「悪魔の永遠の王国」というイメージは定着していたけれど(The Battle for God, p.84)。
*4:See also http://nozakitakehide.web.fc2.com/books/RenaissanceShimomura.html
*5:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110627/1309150169
*6:http://www.harpers.org/archive/1964/11/0014706
*7:アームストロングは参考文献として、Jon Buttler Awash in a Sea of Faith: Christianizing the American People(1990)を指示している。
*8:See eg. http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110617/1308337377