『化合之境』

徐匯藝術館*1に査国鈞、王劼『化合之境(Merge)』*2を観に行く。査国鈞と王劼はどちらも米国留学経験のある上海の画家で、査国鈞のスタイルは抽象表現主義、王劼のスタイルは構成主義である。キューレーターの江梅が「文人式現代絵画」と称するように*3、山水的抽象画といえる。印象に残ったのは、査国鈞が(メディアとしての)宣紙と水彩に拘っているのに対して、王劼が水彩のほかに、銅版画、木版の版木(展示されているのはプリントではない)、布によるコラージュといった多様なメディアを試行していること。しかし、直観的に東洋的(中国的)な感じが強いのは査国鈞の方である。フランク・ステラやサム・フランシスといった米国の抽象表現主義者と比べると、査国鈞の特徴は原色を避け、くすんだ中間色を多用しているというところにある。
See also


Wang Jie “Local art duo explore Orientalism” Shanghai Daily 25 April 2011
http://shanghai.artron.net/show_news.php?newid=162621
http://blog.sina.com.cn/s/blog_63417ac60100ra9h.html