「壁画」トラストを!

承前*1

『朝日』の記事*2


竹原氏「市職員たちが勝った」 阿久根市長選落選(1/2ページ)

竹原流に「NO(ノー)」――。鹿児島県阿久根市住民投票で解職された竹原信一前市長(51)の返り咲きはならなかった。16日投開票の出直し市長選。解職運動の中心人物だった養鶏会社経営の新顔西平良将氏(37)が、竹原氏との一騎打ちを制した。この2年半で3度目の市長選。市議会を無視して専決処分を繰り返した竹原氏の政治手法が争点になったが、市民は受け入れない判断を下した。

 当選した西平氏陣営はこの日夕方から後援会スタッフが開票を待つ準備を始めた。市役所そばの選挙事務所には大型テレビが設置され、開票速報を書き込む紙が張られた。支持母体の「阿久根の将来を考える会」の川原慎一会長ら幹部たちは陣営のキャッチフレーズ「地を行く」と書かれた赤いジャンパーを羽織って開票作業を待った。

 午後10時ごろには、当選を知った100人を超す支持者が事務所前に集まった。歓声のなか、西平氏が軽トラックの荷台に上がり、万歳三唱。お祝いのタイを頭上に掲げ、くす玉も割られた。

 西平氏は報道陣に「阿久根をつくり直していかないといけない。その責任に大きなものを感じている。これからは独善的ではなく、法律を守り、そのうえで対立ではなく対話をしていく。それが支持を受けた理由なので、ぶれることなくやっていきたい」と抱負を語った。

 落選した竹原氏は午後8時すぎ、自ら運転する車で支持者の待つ事務所に到着。報道陣の問いかけには答えず、無言のまま事務所に入ると、カーテンを閉めた。午後9時すぎには、市長職務代理者の仙波敏郎氏も事務所に入った。

 竹原氏は午後9時40分ごろから事務所内で支持者に選挙結果を報告。午後10時すぎに報道陣の前に現れた。自身が公務員批判を繰り返してきたことを念頭に「職員たちが勝ったということ。今回の選挙は竹原対職員組合だった。彼らの力が大きかった。職員組合と報道に負けた」と時折笑みを浮かべながら淡々と語った。
http://www.asahi.com/politics/update/0116/SEB201101160058.html

当選した西平氏について問われると「今回勝ったのは西平さんではない。市民を突き放すのはやめてくれ。本当の権力者は誰か」と話した。

 市民からはこの日も、竹原氏への批判と支持の声が交錯した。

 西平氏に投票した無職男性(72)は「定年退職後に阿久根に戻ったが、混乱したふるさとを見ると悲しい。議会を無視した専決処分は独裁だ。対話を強調する西平さんには阿久根再生の意気込みを感じる」と話した。

 農業男性(82)も「あのやり方は民主主義ではない」と竹原氏を批判。「議員も相当の支持を得て当選している。議員を選んだ側の市民を無視している」と語った。

 一方、竹原氏に投票した会社員男性(31)は「市議時代から自分の電話番号や名前を公開したうえで家を一軒一軒回り、市民の声を聞こうとしてきた。専決処分も熟慮してのことだと思う」。竹原氏の公務員批判にも「官民の賃金格差がありすぎる。議員や市職員の給料の引き下げをしてほしい」と理解を示した。
http://www.asahi.com/politics/update/0116/SEB201101160058_01.html

『朝日』だけでなく、他の新聞もそうなのだけれど、西平良将「当選」ではなく、「竹原信一」「落選」というのはどうなの? 『朝日』の記事には負けた竹原の写真は添付されていても、勝った西平氏の写真はない。
また、『読売』の記事;

「阿久根の再出発の日」西平市長が初登庁


 16日に行われた鹿児島県阿久根市の出直し市長選で初当選した西平良将市長(37)が17日、市役所に初登庁した。

 前市長・竹原信一氏(51)との激戦を制した西平氏は「阿久根の再出発の日。地方自治の先進地を目指したい」と抱負を語り、「竹原流改革」が招いた対立を解消し、対話による改革を進める考えを強調した。

 市長リコール運動を進めた市民団体の役員だった西平氏は午前7時半、運動の原点という市中心部の国道3号沿いに立った。初登庁した市役所では、職員約30人が新市長を拍手で出迎えた。西平氏は出迎えを断ったが、ある職員は「自然に集まった」と話した。

 就任式では職員約100人を前に、「阿久根は大きな転換期を迎えている。市民の声を聞き、職務に励んでほしい」と訴えた。
(2011年1月17日11時27分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20100402-465846/news/20110117-OYT1T00371.htm


竹原・前市長「頭の中リセットしなければ」


 鹿児島県阿久根市の出直し市長選で落選した竹原信一前市長(51)は一夜明けた17日午前9時過ぎ、市内の事務所に姿を見せた。

 吹っ切れたような表情で「頭の中をリセットしなければならない」などと語り、陣営スタッフらと後片づけをしていた。

 竹原氏派で市議会リコール実行委員長の石沢正彰議員は「西平市長の公約が果たされるか、反体制側の議員として監視したい」。2月20日投開票の議会解散の賛否を問う住民投票に向け、「我々が始めたリコールであり、議会を変える責任がある」と語った。

 竹原氏の専決処分で副市長に選任された仙波敏郎氏(61)は市役所で報道陣に「竹原さんと昨晩遅くまで話したが、(竹原氏の)行政改革への思いは消えていない。いろんなことにチャレンジしていくだろう」と竹原氏が政治活動を続けるとの見通しを示した。

 同市高松町、パート女性(58)は「竹原さんに続けてもらいたかった。せっかく市民が改革に目覚めたのに元に戻ってしまう。また職員の給料が上がるのではないか」と心配した。
(2011年1月17日14時39分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20100402-465846/news/20110117-OYT1T00630.htm

この結果が名古屋の情勢にも影響するだろうという話もあり、これは阿久根市だけではなく名古屋にとってもいいことなのだろう。阿久根市の平和に関しては、竹原一派が市長リコールという戦術を採るかどうかに取り敢えずはかかっているといえるか。
さて、あの「壁画」たちはどうなるのか。ファンも多そうだしね。また、消すといっても金がかかる。私が阿久根市及び全国・全世界の竹原ファン、壁画ファン、清田定男ファンに提案したいのは、ファンの人たちが共同でトラストを作って、壁画が描かれた消防署や学校の建物のうち、壁の部分だけの所有権を阿久根市から買い取ることだ。そうすれば、阿久根市にも売却収入が入り、壁画も残る。まさにwin-win! また、壁画のケアについては、トラストが毎年所定の金額を管理費として阿久根市に振り込むということになるだろう。「著作権」云々と詰らないことを喚く輩も多いが、この解決策だと、壁画は阿久根市の所有ではなくトラストの所有となるので、訴訟とかになってもトラスト側が全て引き受けるとということになり、市はそういったごたごたから逃れられるという利点もある。是非、御一考のほどを!