「そば屋」

『朝日』の記事;


「そば屋再襲撃」って? 本の覚え違い、DB化 福井(1/2ページ)

2010年5月8日


 書籍や著者名の記憶違いを紹介する福井県立図書館のデータベース「覚え違いタイトル集」が、人気を集めている。思わず笑ってしまう勘違いや、ありそうな思い込みが話題を呼び、ホームページの月間アクセス数が5万件を超すことも。同館は蔵書検索システムの改善にも役立てたいと、利用者から間違い例を募集している。

 「間違い例」のデータベースは、主に司書が貸し出しカウンターで受けた問い合わせに基づいている。作家の柳美里(ゆう・みり)さんを「やなぎみさと」と読んだり、東野圭吾さんの作品「さまよう刃(やいば)」を「さまよう刀」と間違えたり、読み違いやうろ覚えが原因とみられるケースが多い。中には、村上春樹さんの「パン屋再襲撃」を「そば屋再襲撃」とするなど、越前そばで名高い土地柄を感じさせる例もあった。

 データベースは2007年からスタートし、現在の登録数は約120件。ホームページを通じて、利用者らが間違い例をメールで申告することもできる。同館は昨年6月からアクセス数を調べており、これまでに延べ15万件を突破。今年2月は月間5万5千件、同3月には3万8千件を記録。今やトップページをしのぐ人気を集めている。
http://www.asahi.com/kansai/kouiki/OSK201005080072.html
職員は「あやふやな問い合わせがあると、以前は『しっかりメモしてきて』と思ったが、最近は『いいネタをありがとう』と感じるようになった」と語る。

 最近の図書館は大手電機メーカーなどが開発した蔵書検索システムを備えているケースも多いが、現状では一言一句まで正しくないと検索できないケースも多いという。同館の宮川陽子主査(34)は「あいまいな入力でもヒットするように、検索システムを改良する基礎データにしてもらえれば」と期待する。当面は1千件の間違い例の登録を目指すという。

 「覚え違いタイトル集」のURLは、(http://www.library.pref.fukui.jp/reference/mosikasite.html)。(笹川翔平)
http://www.asahi.com/kansai/kouiki/OSK201005080072_01.html

「そば屋再襲撃」には笑ってしまった。ただ、「そば屋」という綽名の知人がいるけれど、その人はちょっとぎくっとするのではないか。
「覚え違い」の例として、村上春樹の『1Q84*1が「IQ84」となっているのがあったが、これはそもそもそのような誤読を誘発するためにつけられたタイトルだったのでは?
さて、「パン屋再襲撃」からは誰でも岡崎京子ジオラマボーイ パノラマガール』におけるシュークリーム屋襲撃を思い出すことだろう。ただ、一瞬〈ジオラマガール パノラマボーイ〉と書きそうになって、あわや「データベース」に「ネタ」を提供してしまうところだったのだ。
パン屋再襲撃 (文春文庫)

パン屋再襲撃 (文春文庫)

ジオラマボーイ パノラマガール (Mag comics)

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