亀蛇

時事通信の記事;


想像の動物「亀蛇」で祭をPR=熊本〔地域〕


2009年11月11日(水)10時24分配信 時事通信

 熊本県八代市八代神社「八代妙見祭(みょうけんさい)」に登場する想像上の動物「亀蛇(きだ)」を表現した出し物が同県庁に初登場、訪れた人の目を楽しませている。祭をPRするため、13日まで展示される。妙見祭は約370年前から続く伝統的な祭で、県の重要無形民俗文化財に指定されている。
 亀蛇は、カメとヘビが合体したもの。北極星信仰に由来する「妙見神」が中国から海を渡ってやってきた際、乗り物として乗ってきたと伝えられている。全長3メートル、幅は2.5メートル。重量は約100キロ、担ぎ手が5人1組で動かす。23日に行われる祭のクライマックスでは、伝説にちなんで川に入り、回転したり走るなどして、観客を楽しませる。 
http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/jiji-11X378/1.htm

八代というのは妙見神が上陸した地なんですね。八代神社*1のサイトに曰く、

妙見宮実紀や社記などによりますと、天武帝白凰9年(680)の秋、中国明州(寧波)から妙見神社が目深検校・手長次郎・足早三郎の三人の形と化して亀蛇の背に乗って海を渡り、八代郡北郷八千把村竹原津に上陸し、この地に約3年間仮座したのが初りと伝えられています。またこの中国渡来説の他、妙見神は百済聖明王の第三皇子琳聖太子であるとの百済渡来説とがありますが、いずれも「竹原ノ津」に上陸したと伝えている点は同じです。
 その後同11年(682)、益城郡小熊野村の千代松が峯に遷り鎮座しました。この跡を白木平といい、その後天平宝字2年(758)に八代郡北郷の横嶽ノ嶺に移り、その地に妙見上宮が創建されました。
 妙見宮は北極星と北斗七星からなる星辰信仰が妙見苦薩の仏徳の中へ包摂され、妙見苦薩を本尊とする白木山神宮寺がのち天台・真言の十五坊による供僧制へと発展し、道教的作法が、のちに神道の発展に伴い神主家となり、北辰(北極星)を太一神とするものから国常立尊天御中主神へと習合発展してきました。
http://www.myouken.com/data/yurai/yurai.htm
ところで、妙見信仰の本場は、「妙見本宮」を名乗る千葉神社*2もある千葉(下総国)だと思っていたのだが、千葉神社のサイトに曰く、

 通称『妙見様(みょうけんさま)』とも呼ばれる主祭神・北辰妙見尊星王(ほくしんみょうけんそんじょうおう)は、天の中央を定位とする北辰(つまり北極星と北斗七星)の御神霊であり、諸星諸神・方位方角を支配する尊い星の王であると讃称されており、 その絶大なる霊力を人間界に投射することにより、人間の星(=人間の運命)や全ての方位を守護・掌握する神様であると古来より伝えられております。
古事記の冒頭に 「天地初めて開けし時に成りませる神の名は天之御中主神」とあることから、天の中心に位置される北辰妙見尊星王天之御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)とは同一の神様であると考えられています。
この北辰妙見尊星王道教陰陽道や易学・九星気学・風水学の根幹となる特殊神であり、あらゆる守護能力を発揮する神様として、庶民間に広く尊崇されております。
http://www.chibajinja.com/010gosaijin.html
千葉といえば、〈北斗の人〉、〈北辰一刀流〉の千葉周作。私も一応千葉氏の分流であるらしいのだが、私の家には妙見信仰は伝わっていないようだ。
北斗の人 (講談社文庫)

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