保坂展人『ちょっと待って! 早期教育』*1に、「小学校受験は、子どもを通して家庭が試されるんです」という育児・幼児教育専門のフリー・ライター、田中ひろし氏の言葉が紹介されていた(p.45)。これを読んで、「お受験」というのはもしかして昔の疱瘡に対応するのかしら、と思った。太田素子『江戸の親子』とかによると、疱瘡は子どもにとっても重要な通過儀礼であり、家族にとっても最重要といっていい育児イヴェントであった。江戸時代には疱瘡で生命を失うということも多々あったわけだし、無事に乗り切れば免疫が一生続き、運悪く対応を誤れば痘痕というスティグマが刻み込まれることになる。

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