大塚和夫先生など

前項*1で「不吉」という言葉をタイトルに入れたのだが。川瀬さんのblog*2を読んでいて、人類学者の大塚和夫先生が亡くなったことを知る。『毎日』の記事を引用してみる;


<訃報>大塚和夫さん59歳=東京外語大教授、イスラム研究
5月1日11時31分配信 毎日新聞

 大塚和夫さん59歳(おおつか・かずお=東京外国語大教授)4月29日、脳梗塞(こうそく)のため死去。葬儀は近親者のみで済ませた。喪主は妻美保子(みほこ)さん。お別れ会を後日開く予定。

 専門は社会人類学、中東民族誌学。イスラム文化研究で知られ、日本民族学会(現日本文化人類学会)会長も務めた。著書に「イスラーム主義とは何か」など。02年、共同編著の「岩波イスラーム辞典」で毎日出版文化賞を受賞した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090501-00000033-mai-peo

大塚さんの死、これは生活世界という準位においてイスラームや中東を語ることができる人がひとり減ったということを、取り敢えず意味するだろう。
例えば『現社何問』を読まれた人は、私が大塚先生の影響を深刻に受けていることを了解するのではないかと思う。1980年に発表された「イスラームファンダメンタリストの世界認識」というテクストと出会わなければ、また大塚先生からの直接の耳学問がなければ、現在の私の思考というのは多分全然違ったものになっていたのではないかとも思う。
現象学的社会学は何を問うのか

現象学的社会学は何を問うのか

宗教の意味世界―宗教社会学研究会論集2 (1980年)

宗教の意味世界―宗教社会学研究会論集2 (1980年)

また、やまだ紫さんも逝かれる*3。ここでは取り敢えず、『性悪猫』をマークしておきたい。

新編性悪猫 (ちくま文庫)

新編性悪猫 (ちくま文庫)