「間文化現象学」(メモ)

Via Mr econthought
京都新聞』の記事;


立命に二つの研究センター
間文化現象学と医療経営
 立命館大は30日、現象学の国際研究拠点をめざす「間文化(かんぶんか)現象学研究センター」を衣笠キャンパス京都市北区)に、医療経営に関する研究と人材育成を進める「医療経営研究センター」をびわこ・くさつキャンパス草津市)に4月1日に設立すると発表した。

 間文化現象学研究センターは、ドイツの哲学者フッサールが創始して一大潮流を形成した現象学を基軸とする国内初の研究センター。間文化(インターカルチュラル)の視点からヨーロッパとアジアの文化間のぶつかりあいの経験構造などを探る国際的な研究交流や共同研究を、日本文化の象徴である京都で進める。センター長に、日本の現象学の第一人者である谷徹文学部教授が就任する。

 医療経営研究センターは、経営学生命科学、薬学の研究者が連携し、医療や福祉介護分野で「立命館医療経営モデル」の構築をめざすとともに、人材育成に向けて立命館東京キャンパス(東京都)で「医療経営講座」を開講する。また、課題となっている海外からの看護師の受け入れに向け、アジア各国の医療系大学と連携を進める。
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009033000156&genre=G1&area=K00

「ドイツの哲学者フッサール」という表現に一瞬違和感を覚えたのは、フッサールの生地が現在はチェコ領であるプロスニッツであり、そもそもはホーレンシュタイン家ではなくハプスブルグ家の臣民であったことによる。彼は若い頃には、後にチェコの初代大統領になったマサリクに兄事していたわけだし、彼の父親は「もともと「正統」のオーストリア人であることを誇っていた人であるといわれ」ていた(田島節夫『フッサール』、p.45)。はたして、フッサール自身のナショナル・アイデンティティは如何なるものだったのか。
フッサール (講談社学術文庫)

フッサール (講談社学術文庫)

また、谷先生の『これが現象学だ』をマークしておく。
これが現象学だ (講談社現代新書)

これが現象学だ (講談社現代新書)