白川静の碑

中日新聞』の記事;


白川静氏の功績たたえ記念碑 福井の生家跡近くに設置へ

2007年9月15日



 昨年十月三十日に死去した福井市出身の漢字学者、白川静氏の功績をたたえ、県は同市中心部にある生家跡地近くに記念碑を設置する。記念碑は市内で十月に催される一周忌記念フォーラムに合わせて設ける考えで、碩学(せきがく)のルーツを目に見える形で後世に伝えていく。

 白川氏の生家は残っておらず、同市大手三丁目のその跡地には音楽CD・楽器販売店「高橋楽器」が建っている。フェニックス通りに面したにぎやかな場所で、ここに戦前あった洋服屋で白川氏は生まれた。

 当時の街並みは現在と異なり、生家近くまで福井城跡の堀が延びていたという。

 自叙伝「回思九十年」(平凡社)には「少年時代に遊んだところといえば、ただ橋を渡ったところの、佐佳枝神社の広場だけ」「夏にはその濠(ごう)で遊んだ。泳げないので、盥(たらい)に乗って、蒲鉾(かまぼこ)板で漕(こ)ぎ回ったり」など、十三歳で大阪に移るまで過ごした生家付近での思い出がつづられている。

 記念碑は「高橋楽器」前の歩道に設けられる予定。デザインは今後、決めるという。一九五五(昭和三十)年に生家跡に引っ越してきた高橋清美社長(78)は「白川氏の生家のことは、戦前の話なのでよく知らない。漢字を一世紀近く研究できたのは、福井人の粘り強い気質があったからでは」と話していた。

 一周忌に合わせた「『白川文字学』記念フォーラム」は十月二十一日に福井市のユー・アイふくいで開催される予定。白川氏と親交が深かった哲学者の梅原猛氏を招いた講演会などを開き、大学者の足跡を振り返る。

 (尾嶋隆宏)
http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20070915/CK2007091502048831.html

白川先生については、取り敢えずhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061101/1162391208http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061106/1162752516http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061107/1162862295を参照されたい。