Domestic Problem

 『産経』のこの記事がいちばん詳しそうだった;


紀子さまご懐妊兆候 9月末出産予定 秋篠宮家第三子

 宮内庁羽毛田信吾長官は七日、秋篠宮紀子さま(39)にご懐妊の兆候がみられると発表した。関係者によると、ご出産は九月末ごろの予定という。ご夫妻にとっては、長女の眞子(まこ)さま(14)、二女の佳子(かこ)さま(11)に次いで三人目のお子さまになる。男児がお生まれになると、皇室では昭和四十年の秋篠宮さま(40)以来四十一年ぶり。現行の皇室典範では、皇位継承順位が皇太子さま、秋篠宮さまに次いで第三位となる。今国会で小泉純一郎首相が成立を期している、女性・女系天皇を認める皇室典範の改正論議にも影響を与えそうだ。
 天皇、皇后両陛下にとっては、皇太子ご夫妻の長女、敬宮(としのみや)愛子さま(4つ)に続いて四人目の孫になる。
 羽毛田長官や関係者によると、紀子さまはこの日午前、東京・元赤坂の宮邸で医師の診察を受けられ、超音波検査などで妊娠の兆候が確認された。経過は順調という。
 紀子さまは検査結果について、ご公務で千葉県に出かけられていた秋篠宮さまに電話でご連絡。秋篠宮さまは天皇、皇后両陛下、皇太子ご夫妻に直接、電話で報告された。羽毛田長官によると、両陛下は心よりお喜びのご様子だったという。羽毛田長官は「後日、その時期が来れば、正式に発表します。それまでの間、妃殿下が静かにお過ごしになれるよう、配慮されることが極めて大切である」とした。
 紀子さまは八日、結核予防会総裁として、都内で開かれる「第十回結核予防関係婦人団体中央講習会開講式」に出席される予定。十八日からは二泊三日の日程で、ご夫妻そろって群馬県片品村で開かれる冬季国体スキー競技会開会式ご出席の予定も入っている。宮内庁では今後、お体の負担を考えて公務を調整していく方針。
 秋篠宮ご夫妻は平成二年六月二十九日、ご結婚。三年十月二十三日に眞子さま、六年十二月二十九日に佳子さまがお生まれになった。現在、眞子さま学習院女子中等科二年生、佳子さまは学習院初等科五年生。
 ご夫妻の第三子をめぐっては、宮内庁の湯浅利夫・前長官が十五年十二月の会見で、「ぜひ強く希望したい」と発言した経緯がある。
 ご夫妻は今年一月の新春恒例「歌会始の儀」で、昨年九月に訪問された兵庫県豊岡市でごらんになったコウノトリの放鳥式典にちなみ、そろってコウノトリを歌に詠まれていた。
産経新聞) - 2月8日2時50分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060208-00000000-san-soci

また、「文仁親王秋篠宮)妃殿下に関しての宮内庁長官記者会見要旨」;

文仁親王妃殿下には,本日,拝診の結果,ご懐妊の兆候がおありになるとのことであります。
 本日,このことについて,思いがけない形で報道がなされましたが,これは,妃殿下が,山階鳥類研究所の会議のために千葉県にお出まし中の文仁親王殿下に,拝診の結果を ご報告になる時間さえない時点で行われたもので,妃殿下にお与えした動揺やご負担を考えると,極めて残念に思わざるを得ません。
 文仁親王殿下から天皇皇后両陛下,皇太子同妃両殿下に直接ご報告をなさったとうかがっておりますが,両陛下には,ここに久々に皇室が再びお小さい宮様をお迎えになることをお聞きになり,心よりお喜びのご様子でございました。
 本日は,とりあえず,以上のことをお話しますが,後日,その時期が来れば,正式に発表いたします。それまでの間,文仁親王妃殿下が静かにお過ごしになれるよう,配慮されることが極めて大切であると思っております。 

平成18年2月7日:宮内庁
http://www.kunaicho.go.jp/akishino/hidenka-h18-02-07.html 

まず驚いたのは、〈政治的に正しい〉呼称は「文仁親王妃殿下」だったんですね。一瞬、どっちがどっちだか、混乱してしまった。こういう呼び方って、現代では既に〈性差別〉以前じゃないか。「本日,このことについて,思いがけない形で報道がなされましたが,これは,妃殿下が,山階鳥類研究所の会議のために千葉県にお出まし中の文仁親王殿下に,拝診の結果をご報告になる時間さえない時点で行われたもので」云々とあるけれど、あんたらが「文仁親王殿下に,拝診の結果をご報告になる時間さえない時点」にリークしたんでしょ?
 この出来事についての意見としては、えこまさんのもの*1しか読んでいない。これは、共和制についてのjackさんのコメント*2 にも通じるかと思う。えこまさんは、「天皇制は政府と皇室の二重統治で非常に優れている日本の統治システムだと評価する識者がいる」と書かれている。「識者」ではない私もhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060206/1139243584では、「(日本の天皇制も含む)立憲君主制では、国家における権威と権力は(取り敢えずは)分離している」と書きましたが、これはあくまでも一般的な特徴として書いたまでであって、日本に特化して「非常に優れている」とは思っていません。また、付け加えれば、共和制においても権力と権威の分離は、工夫次第で、それなりに可能であると思っている。
 日本にいないので、これは全くの推測なのだが、「ライブドア」問題もネタ切れになりかかっている頃じゃないかと思う。だとしたら、メディアにとっては、今回の出来事はラッキー!ということになるのかな。これで、「ライブドア」は株価のみならず、ニュース・ヴァリューも下落、ということか。
 地元の新聞*3は皇室の全家福付きで報じている。
 かつて皇室の嫁不足問題を、過疎地の・自営業(農業)の・長男の嫁不足問題として論じたのは、たしか上野千鶴子氏だったが、これは二重の意味でdomestic problemですな。

*1:http://d.hatena.ne.jp/eco1/20060208#1139389530

*2:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060206/1139193655#c1139297882

*3:黄力穎「日本39歳二皇子妃懐孕攪動皇位争奪戦」『東方早報』2006年2月8日