伊東俊太郎

科学史家の伊東俊太郎先生*1が他界したことは最初、比較文明学会のサイトで知った;


保坂俊司「(訃報)伊東名誉会長ご逝去のお知らせ」https://hikakubunmei.org/2023/09/23/%ef%bc%88%e8%a8%83%e5%a0%b1%ef%bc%89%e4%bc%8a%e6%9d%b1%e5%90%8d%e8%aa%89%e4%bc%9a%e9%95%b7%e3%81%94%e9%80%9d%e5%8e%bb%e3%81%ae%e3%81%8a%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9b/


この段階(9月23日)では、マス・メディアから訃報は出ていなかった。それが出始めるのは翌24日のこと。
例えば、共同通信(『東京新聞』);


科学史家の伊東俊太郎さん死去 93歳、東大名誉教授
2023年9月24日 19時11分 (共同通信


 比較文明研究の第一人者として知られる科学史家で東京大名誉教授の伊東俊太郎(いとう・しゅんたろう)さんが20日午前5時18分、老衰のため東京都内の病院で死去した。93歳。東京都出身。葬儀は家族葬で行った。喪主は長男和彦(かずひこ)氏。
 東大のほか国際日本文化研究センター、麗沢大で教授を歴任。近代科学と社会の関係についての独創的な見解を平易な文章で論じてきた。アラビア科学を視野に入れた「近代科学の源流」や、「十二世紀ルネサンス」など多くの著書を発表。日本科学史学会、比較文明学会の会長も務めた。2020年文化功労者
https://www.tokyo-np.co.jp/article/279470

伊東俊太郎氏の言葉を最初に聴いたのは1983年か84年かのことだった。大学で講演会があったのだと思う。遺憾ながら話の内容等は忘却してしまった(汗)。その影響だったのだろうか、中公文庫で出たばかりの江上波夫との対談本『文明移転』を読んで、伊東氏の博識と大胆な(と当時思った)物言いに20代の私は圧倒された。だが、伊東先生の科学史や比較文明論を究めるということはしなかった(汗)。最後に読んだ伊東先生の著書は『一語の辞典 自然』。