Political thrillerではなく

承前*1

妻殺しの嫌疑で丸山大輔長野県議会議員が逮捕された事件。そのストーリーは、陰謀と権力闘争が渦巻く地方政界を舞台としたポリティカル・スリラーではなく、夫の不倫を契機としたメロドラマ・サスペンスとなる可能性が出てきた。
長野放送「【続報】別の女性と交際 妻を殺害した疑いで逮捕の長野県議 その前にも複数…女性巡るトラブルが動機につながったか」*2に曰く、


殺人の疑いで逮捕された丸山大輔容疑者(48)は、2021年9月、塩尻市の自宅で妻・希美さん(当時47)の殺害した疑いがもたれています。

捜査関係者によりますと、丸山容疑者は当時、妻とは別の女性と交際していたということです。

また、その前にも複数の女性と交際していて、警察は女性を巡るトラブルが動機に繋がった可能性もあるとみて調べています。

また、NEWSポストセブン「【妻殺害容疑の長野県議】地元では以前から「逮捕Xデーはいつか」と話題になっていた」*3が伝える地元の噂;

まさに急転直下の逮捕のようにみえるが、地元メディアからは「自宅内かつ身内の犯行となると、現場から容疑者の指紋やDNAが見つかっても直接な証拠とはなり得ないため時間がかかるのが通例ですが、今回の事件はむしろ逮捕まで時間がかかったなという感想です」という声があがる。

「丸山容疑者は事件当日、長野市議員会館に宿泊していたと供述していました。しかし、事件が起きて間もない段階で、捜査本部はNシステム(自動車ナンバー自動読取装置)の解析結果から丸山容疑者の車が北信方面と自宅のある中信方面を往復していたことや、自宅に第三者の侵入した痕跡がないことを把握していた。捜査状況を知っていたメディアも相次いで丸山容疑者にインタビューを申し込み、逮捕のXデーに合わせて予定稿まで準備していました」

 週刊ポストは今年4月、7月の参院選の新顔候補を取材するため長野県内を取材していた。長野選挙区は補選を含めて過去3回の参院選で野党が勝利していたが、自民党が地元で人気のタレント松山三四六氏を擁立。選挙戦前から激戦が予想されていた。

 各陣営の取材に訪れたところ、選挙戦以上に話題にのぼったのが丸山容疑者だった。野党陣営からは「選挙が終わったら逮捕されるのではないか」という声があがり、ときには「東京ではどういう話で伝わっている?」と逆取材を受けることも。猫の手も借りたいはずの自民党陣営からも「逮捕が近いと聞いているので応援してもらうのはちょっとリスクが……」と厳しい声が聞こえていた。

日刊ゲンダイ「妻殺害容疑で逮捕…“老舗酒蔵のボンボン”長野県議の華麗な経歴とセレブ夫婦の複雑な家庭事情」https://news.yahoo.co.jp/articles/8d039fcde22903f15670f71914b7a687b491590c


被害者についての証言。


「夫婦関係については分かりませんが、殺された奥さんは活発な方で、やり手で地域の行事にも積極的に参加していました。姑さんとは折り合いが悪かったようで、姑さんは奥さんと一緒に住むのが嫌で、東京に住む娘を頼って家を出ていってしまった。ご主人が周到に準備をし、偽装工作までして殺害していたとしたら相当な恨みがあったということでしょうね」(自宅近くの近隣住民)

 別の中年女性もこう話す。

「この辺りは宿場町なので皆、目立つようなことなく、地道に生活しています。造り酒屋だったあそこの家にはいくらでもお金があったようですし、いい服を着ていいものを食べて、庶民とはかけ離れた生活をしていた。奥さんはお金持ちの人とばかり付き合っていたから、生活レベルも違うし、ちょっと浮いた存在でした。近所であそこの奥さんと親しくしているっていう話は聞かなかったわ」

この2つの証言、かなり矛盾しているように思うのだけれど、日刊ゲンダイの記者はこういうところ、あまり気にしないのかしら?