30年に一度の使者

Via https://nessko.hatenadiary.jp/entry/2022/11/13/094247

チューリップテレビ「「急にビヨーンと現れた!」リュウグウノツカイ生きたまま捕獲…60年で3例目 長すぎる背びれ ゆらゆら揺れて 富山」https://news.yahoo.co.jp/articles/9694a9b9a11fb58949b980aa64ccd43b980474c6


「幻の深海魚といわれるリュウグウノツカイ*1が11日朝富山湾で水揚げされ、生きて泳ぐ貴重な姿をカメラがとらえました」ということで。


このリュウグウノツカイは11日朝、富山市の沖合にある定置網にかかっていたところを漁師が捕獲。そのまま、漁港のいけすに移しました。

「もうだいぶ傷んできてますね」

生きた状態で見つかることは珍しく、魚津水族館によりますと富山湾では1962年からの60年間でこれまで2例しか確認されていないということです。

なお、この取材の3時間後に往生してしまったという。
一瞬「リュウグウ」「ノ」「ツカイ」ではなく、「リュウグウ」「ツノカイ」だと思い込み、海の生き物であるにも拘らず、大きな角のある馴鹿の親戚のような生き物を想像してしまった。
まあ、生きたままで引き揚げられるというのが超レアなのであって、死んだ状態で見つかるというのはそれほど珍しくはないようだ。
小林朋道氏のコメント;

その生物がどんな環境でどんなふうに生きているかについては個体の外観をざっと見れば、ある程度分かることが多い。リュウグウノツカイの場合、目が大きいことから、深海とはいっても、ほとんど光が届かない底の方ではなく少しは光もある、深海底部の上の中層で活動している可能性が高い。少ない光を大きな目で広くとらえるのだ(私が研究している夜行性で大きな目をもった二ホンモモンガと同じだ)。一方で、頭部や腹部には長い糸状の突起を多く有し、これによって深海の有機物やプランクトンを感知し食している可能性が高い。口の様子も、大きな獲物を捕獲するのではなく小さな餌を食べている可能性と合致する。漁師さんの「ぴょーんと跳ね上がってきた」という証言からすると見た目では分からないが、細い体を構成している筋肉は強い遊泳力を生み出す筋肉で深海でかなりの距離を泳ぎ回って小さな餌を集めるような生活を営んでいるのではないかと推察される。