下野敏見

南日本新聞』の記事;


下野敏見氏が死去 92歳 種子・屋久、トカラ…民俗研究60年余
2022/3/12 07:10 (JST)3/12 16:26 (JST)updated



 種子・屋久、トカラ諸島をはじめ県内外の民俗調査を長年続け、伝承に尽くした民俗学者、下野敏見(しもの・としみ)氏*1が10日午後11時42分、老衰のため、鹿児島市下伊敷3丁目(略)の自宅で死去した。92歳。通夜は12日午後5時、葬儀・告別式は13日午前10時から、いずれも鹿児島市原良1の1の1、玉泉院中央会館で仏式。喪主は長男浩一(こういち)さん。

 南九州市知覧出身、鹿児島大学文理学部卒。高校教諭として赴任した種子島で地域の風習に興味を抱き、民俗学の道に進んだ。1962年、種子島の漁業などをテーマにした研究で第1回柳田国男賞を受けた。


 離島や県本土、沖縄でもフィールドワークに取り組み郷土芸能や儀式、生活の道具まで幅広く記録。90年に第16回南日本出版文化賞を受けた「東シナ海文化圏の民俗」をはじめ、数々の著作を発表した。

 鹿大教授、鹿児島純心女子大学教授などを歴任。鹿児島民俗学会や鹿児島民具学会の会長を務め、郷土史執筆や資料館建設にも尽力した。2001年に第52回南日本文化賞、14年度本田安次賞特別賞。著書に「南西諸島史料集」や「南日本の民俗文化誌」ほか。
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私は、下野氏の『ヤマト文化と琉球文化』という本で、「ヤマト」と「琉球」の間、「ヤマト」でも「琉球」でもない南西諸島文化の独自性を発見したのだった。その驚きを深めることは怠ったけれど。