千葉/出雲

千葉市に「出雲大社」ができたということは知らなかった」と書いた。しかし、抑々千葉と出雲との関係は浅くないのだった。上代に現在の千葉市一帯を支配していたとされる「千葉国造」*1出雲国造と同族である。まあ、それは「千葉」に限ったことでなく、「无邪志国造」*2、「阿波国造」*3、「上海上国造」*4、「下海上国造」*5、「伊甚国造」*6、「新治国造」*7といった関東の国造たちは押並べて出雲国造の同族なのだった。少なくとも、伝承の準位においては、古代の関東における「出雲」の影響はかなり強かったといえる。原武史氏によれば、旧武蔵国である東京都と埼玉県は(島根県を除けば)全国で最も「氷川神社」が多いのだった(『〈出雲〉という思想』*8

ところで、前回、出雲大社系の宗教団体(教派神道)として、「出雲大社教」のほかに「出雲教*9があることを書きそこなってしまった。出雲国造は名朴朝時代に千家家と北島家に分裂した。「出雲大社教」は千家で、「出雲教」は北島。


出雲大社教とは?出雲教との違いと葬儀について」https://www.yoriso.com/sogi/article/izumooyashirokyo/