承前*1
京王線襲撃事件の犯人についての「まちゃん」という方のツィート;
京王線の刃物男。ジョーカーの仮装をしていたらしい。本人は「ジョーカー」の境遇となぞらえた悲劇のヒーローのつもりでいるのだろう。マスコミも映画との類似性、社会問題などを報道するかもしれない。しかし、実際には分析の必要はないと思う。犯人は自己陶酔した恥ずかしい愚か者に過ぎないからだ。
— まちゃん (@movielove1234) 2021年10月31日
さて、映画『ジョーカー』の感想なのだが、この映画は感情移入が難しい映画だなと思った。殆どの登場人物たちに感情移入することが困難だった。主人公「ジョーカー」は勿論のこと、関係妄想に生きるその母親に対しても、維新みたいに非情な政治家、トーマス・ウェインに対しても共感することはできない。また、「ジョーカー」にインスパイアされ、虐殺や略奪を行う群衆にも。この映画において唯一感情移入が容易なのは、仮令人間の屑であっても両親を目の前で暴徒に虐殺されたブルース・ウェイン、すなわち後の「バットマン」である。この映画はヴィランとしての「ジョーカー」の誕生を描いたといわれるけど、「バットマン」の誕生でもあるな、と思った。