第一か第二か?

東京新聞』(共同通信)の記事;


緒方洪庵の薬瓶、素粒子で透視 大阪大、中身特定に成功
2021年5月11日 04時30分 (共同通信
 

 江戸時代末期に大阪で活躍した医師、緒方洪庵が残した薬瓶の中身を、物質を通り抜ける素粒子「ミュー粒子」を当てることでふたを開けることなく特定できたと、大阪大の高橋京子招へい教授(生薬学)らのチームが11日までに日本生薬学会が発行した英文科学誌に発表した。
 中身は当時、下剤として使われた塩化水銀だった。鉛ガラス製の瓶はふたが閉まったまま劣化し、無理に開けると壊れる恐れがあった。高橋さんは「過去の資料には現代にも役立つ治療のヒントが隠されているはず。今後も医療文化財の分析を進め、後世に伝えたい」と話した。
 分析は茨城県にある加速器施設J―PARCで実施した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/103390

このニュースの要点は2つだろう。ひとつは「素粒子」の有用性。もうひとつは「薬瓶」の中身。
「塩化水銀」だけど、調べてみると、「塩化第一水銀」と「塩化第二水銀」がある*1。「下剤として使われた」というけれど、特に「塩化第二水銀」は「誤って1滴飲んだだけでも生命に関わる」劇薬ではないか! 
ところで、緒方洪庵といえば適塾。この「薬瓶」の表面から(例えば)福沢諭吉*2の指紋が検出される可能性はあるのかな? と思った。ところで、そもそも福沢諭吉の指紋のサンプルなんて存在するのか?