前橋など



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群馬県と言えば、高崎の隣り街の前橋市中心街の寂れ方も深刻です。JR前橋駅の北口にあった唯一の商業施設のイトーヨーカドー前橋店が閉店してから十数年、けやき通りを北上して上毛電気鉄道のターミナルである中央前橋駅に至るまで、ほぼ完全な「シャッター通り」です。とても県庁所在地の中心駅の周辺とは思えない静けさの中で、中央前橋駅の向かいにある風俗店だけが、妖しげなネオンを光らせていました。群馬県は、自家用車保有率日本一という土地柄ですので、皆さん郊外のロードサイドのショッピングモールに行かれるのでしょう。

前橋*1というと、是枝裕和の『そして父になる*2で、リリー・フランキー前橋市電器屋を営んでおり、取り違えられた子ども「琉晴」も前橋市の病院で生まれたことになっていた。また、衰退した商店街が映し出され、一家でロードサイドのモールのフード・コートに行くシーンもある。
群馬県ということだど、桐生*3の中心部の静けさに吃驚し、或るとき、タクシーで桐生に入ったら、ロードサイドのモールやファミレスが繁盛しているのに再度吃驚したということがあります。25年前のことですけど。自動車社会としての群馬を実感できる小説は、絲山秋子の『ラジ&ピース』*4でしょうね。
ラジ&ピース (講談社文庫)

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