With Corona(山本太郎)

吉川雄策*1「ウイルスと「共生」を コロナで変わる世界」『毎日新聞』2021年1月6日


(れいわではない)山本太郎*2へのインタヴュー記事。
「新たな感染症を防ぐにはどうすれば良い」かという質問に対して、


何よりもウイルスの「生存権」を侵さないことが重要だ。新たなウイルスが野生動物から人に感染するのは、開発や乱獲などで野生動物の生存が危うくなり、ウイルスが生き残りを図ろうと別の種に乗り移るからだ。人と野生動物が共存できるようにすれば、ウイルスも別の種に移る必要がなくなる。そうした状況を早く作るべきだ。
新型コロナが感染拡大する環境や社会構造などを準備したのは人類の側だ。生態系への無秩序な進出などに加え、グローバル化による人の移動の増加といった「下地」があった。新型コロナの発生前、「人類はウイルスにほぼ打ち勝った」という幻想が一部にあった*3。だが、抑え込もうとするとウイルスの方も進化してしまうため、打ち勝つのは容易ではない。それを乗り越えるには、人類とウイルスが互いを知り、相手の領域を侵さず「共生」することが重要だ。相手が住んでいる場所にズカズカと踏み込んだりすれば、共存できず感染が拡大する。
ただ、

新型コロナとは、もう領域をすみ分けることはできない。そのため、現在の状況の中で「仲良く」するしかない。感染が広がるスピードを遅らせることで、医療や社会インフラの破綻を防ぎ、ウイルスの強毒化も防ぐようにするしかない。