おばちゃま発見

承前*1

生田綾*2「芸能活動を休止中の坂口憲二さん、コーヒー焙煎士になっていた。新たなチャレンジにかけた思いを聞いた」https://www.huffingtonpost.jp/entry/kenji-sakaguchi-the-risingsun-coffee_jp_5da8186ce4b0b24e75dd0425


「特発性大腿骨頭壊死症」という難病のために藝能活動を休止している坂口憲二さんの話。


難病の治療に専念するため、無期限で芸能活動を休止している坂口憲二さん。坂口さんは今、こだわりの焙煎豆を提供するコーヒービジネスにチャレンジしている。プライベートレッスンで技術を学び、自ら焙煎を手がける。

拠点は坂口さんが愛するサーフィンの聖地、千葉県・九十九里。2018年夏に焙煎所を開設し、サーフショップやカフェでコーヒー豆やグッズの卸販売をはじめた。オンラインショップも展開し、2019年春には東京都内に初店舗もオープン。地域密着型のため、住所は非公表だ。


坂口さんが立ち上げたブランド、『The Rising Sun Coffee』*3。ブランド名は九十九里浜の朝日をイメージしたという。「コーヒー&サーフィン」をコンセプトに、コーヒー豆のほか、Tシャツやマグカップなどのグッズも展開している。

インタビュー前に、坂口さんの焙煎所で製造されたコーヒーを飲んでみた。程よいコクがあって、とても美味しい。

「冷めても美味しかったです」と伝えると、「本当に美味いコーヒーはそうなんです」と、嬉しそうに話してくれた。

「一番最初に作った『アフターサーフ』という銘柄は、『海上がりに飲むコーヒー』をテーマにしています。海上がりのしょっぱい口でどういうコーヒーを飲みたいかなと考えた時に、苦味がありつつ、甘くてコクがあるコーヒーがいいなと思って。苦味を強く出せる深煎りのコーヒーにしています。コーヒービジネスは激戦区で、大手が強い。そこに食い込んでいくためにはブランド独自のスタイルが必要で、自分はサーフィンが好きだから、それを武器にするしかないと思ったんです」


「3人目の子どもができて、一旦ちょっと線を引きたい、ケジメをつけなきゃと思って、事務所を辞める決意をしました。うちは共働きなので、もともと子育ては僕もやっていたんですけど、芸能の仕事はやっぱりハードなので。これ以上事務所にも迷惑はかけたくないし、待っている人に対してもずっとごまかしごまかしやり続けているのは嫌だったんです」

そうして選んだのが、コーヒーロースターとしてセカンドキャリアの道を歩むことだった。

もともとコーヒーは大好きだったというが、アメリカ・オレゴン州ポートランドを訪問したとき、人々の生活にコーヒーが深く根ざしている文化を体験し、強く惹かれたという。

「セカンドキャリアを選ぶなら、手に職をつける仕事がいいな、と思っていました。個人でできるし、自分のスタンスを持ちながらやれる仕事で、かつ子どもにも伝えられる。技術的なものを身に付けたいという思いもありましたし、自分が主体となって仲間と一緒に何かを作っていく仕事にもチャレンジしてみたかったんです」

焙煎技術は、バリスタ・ロースター(焙煎士)のプライベートレッスンを受けて学んだ。約1年半かけて少しずつ焙煎道具を揃えていき、2018年夏に九十九里で焙煎所を開設した。


販売するコーヒー豆は、徹底して品質にこだわった。

商品にはコーヒー豆の産地や農園、栽培された標高ーー標高が高いほど美味しいコーヒー豆が収穫できるというーーだけではなく、焙煎した日にちも明記している。

「美味しいコーヒーをみんなに飲んでほしい、という思いが一番あります」と、坂口さんはコーヒーへの熱を語る。

「自分も忙しいときはあまりこだわっていなかったけど、病気になってゆっくり美味しいコーヒーを飲んだらすごく元気が出て。コーヒーのパワーを感じました。めんどうなイメージがあるかもしれないけど、ミルを買って、挽きたてのコーヒーを飲んでみてほしい。コーヒーは豆で買うより挽いたものを買う人の方が圧倒的に多いんですけど、挽いた段階で劣化が始まってしまうんですよ。挽きたては本当に美味しいですし、朝飲んだら少し贅沢な気持ちで仕事にもいけると思う。ストレスを感じながら忙しい毎日を送っている中で、そういう質の高い時間を大事にしてほしいなと思うんです」


同時に、ブランドのコンセプトにもなっているサーフィンの魅力も伝えていきたいという。

坂口さんにとって、サーフィンは欠かせない存在だ。芸能活動中は仕事の合間を縫って海に通い、国内外のサーフスポットをめぐる旅番組にも出演したほどだ。

「海に入ると童心に帰れるというか、子どもみたいな自分に戻れるんです。陸はどうしても人に気を遣わないといけないし、目に見えない順列みたいなものがあって息苦しくなったりする時もあるんだけど。自然はそういうのは関係ない。偉かろうが、お金持ちだろうが、かっこよかろうが全部関係なくて、すべてが平等でシンプルに受け入れてくれる。仕事で忙しくて我を失いそうになった時とか、その感覚を忘れないためにサーフィンをして、陸の社会に戻る、というのが僕にとって生きていくコツでもありました。その魅力を伝えたいな、という思いもあります」

ところで、インスタグラムのプロフィールに「★★★あなたの日常にモアベターなコーヒーを★★★」とあるのだった。小森和子も今生きていれば110歳近いのだった*4

*1:https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20180404/1522805510

*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170121/1484935418 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170227/1488205049 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170916/1505587562 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171029/1509297520 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171129/1511961577 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180203/1517665623 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180222/1519294375 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180313/1520954821 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180430/1525053839 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180502/1525264751 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180523/1527042148 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180525/1527213239 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180525/1527219528 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180710/1531186195 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20181101/1541040080 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/02/15/130827 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/02/17/140003 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/02/22/022026 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/02/26/233015 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/02/28/233958 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/03/20/232508 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/04/04/232612 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/06/11/003132 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/10/08/114844

*3:http://therisingsuncoffee.jp/ https://www.instagram.com/therisingsuncoffee/

*4:See eg. 「小森和子さんが死去/映画評論の「おばちゃま」」http://www.shikoku-np.co.jp/national/culture_entertainment/20050109000192 コ○助「「小森のおばちゃま」こと小森和子さんが他界。」https://www.narinari.com/Nd/2005013901.html https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%A3%AE%E5%92%8C%E5%AD%90