大川以前

布施広*1大川周明イスラム理解」『毎日新聞』2019年6月6日


大川周明*2は日本における本格的なイスラーム理解の嚆矢といえるが、その大川以前のかなりトンデモ的なイスラーム理解が示されていたので、ちょっとメモ;


ともあれ、日本のイスラム研究は、大川に至ってようやく一定の水準に達した感がある。
さかのぼると05年に「怪傑マホメット」を書いた駒沢大初代学長の仏教学者、忽滑谷快天は、ムハマンドは神の使いでも預言者でもないと断言。日本で初めてメッカに巡礼した山岡光太郎の「アラビヤ縦断記」(12年刊)にはアラーと天照大神を同一視するような記述がある。いずれも今は通用しない見方だ。
大川とイスラームを巡っては、鈴木規夫『日本人にとってイスラームとは何か』を再度マークしておく。
日本人にとってイスラームとは何か (ちくま新書)

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