「私」のではない

安藤健二「“美内すずえの絵日記”は出品停止に。「まったくの偽物」本人が警告していた。」https://www.huffingtonpost.jp/2018/10/22/miuchi-enikki_a_23568727/


曰く、


少女漫画『ガラスの仮面』で知られる美内すずえさんの「小学生時代のスケッチ・絵日記」とする品物がオークションの出品目録に記載されたことについて、本人がTwitterで「まったくの偽物」として購入しないように警告を発した。これを受けて10月23日、この品物は出品停止されることが決まった。

問題となったのは、11月3〜4日に東京・神保町の東京堂書店で開かれる「オークション in 神保町」の出品目録。目録番号「554」に、「美内すずえ」の「小学生時代のスケッチ・絵日記」として、スケッチ8枚と絵日記5冊の計13点が出品されている。昭和32年の小学生当時のものとして、落札予想価格は6万円 〜 15万円。スケッチのうち2枚に本人のサインがあるという*1

美内すずえ本人です。以下の絵日記は。まったくの偽物です。手を出さないで下さい。最近、このような偽物が多く、困っています。私は自分の子供時代の絵や、漫画作品を売りに出したりしません。皆さん、相手にしないで下さい。 https://t.co/aP28xntd3j


美内すずえ (@miuchibell) 2018年10月23日
https://twitter.com/miuchibell/status/1054528979900620800

常識的に考えて、こういうものが本人が生きている間に売りに出されるということはあまり考えられない。でも、出品者はわかっている筈だし、そのルートから「偽物」作者は直ぐに割れるのかも知れない。最近「多く」出回っているという、ほかの「偽物」と同一の作者なのだろうか。
数年前の韓国の出来事を思い出した;

99藝術網「”物派”領軍李禹煥假画事件始末:風波該譲誰買単」http://culture.ifeng.com/a/20160711/49332163_0.shtml


韓国ソウルの警察当局は、2012年から13年にかけてアーティストの李禹煥*1の「偽作」が多く流通していたという情報を2015年に掴み、作品偽造と流通の廉でHyeonなる画商を指名手配した。2015年4月にHyeonは逃亡先の日本で逮捕され、韓国側に引き渡された。韓国の警察当局は、司法鑑定と第三者機関の鑑定を経て、13点が捏造されたと結論を下した。その中には、4.9億ヲンで落札されたものもある。今年6月に初公判が開かれたが、その際、被告のHyeonは罪を認め、京畿南道楊州市のアトリエで1人の助手とともに50点以上の贋作を行い、主に日本のコレクターやブローカーに売り捌いていたことを告白した。ところが、6月28日になって、李禹煥氏本人が贋作と鑑定された13点は全てかつて自らが描いた本物であると主張し始め、事件は振出しに戻ってしまった。李氏によると、1970年代の後半は月に30〜40点のペースで濫作しており、署名し忘れた作品も中にはあったという。
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160719/1468887187