まこと謝って

Oricon Newsの記事;


大竹まこと、会見で報道陣に逆質問 “公人の娘”のあり方を問う  オリコン 2018年2月1日 13時05分 (2018年2月2日 14時50分 更新)

 

 タレント・大竹まこと(68)が1日、東京・浜松町の文化放送で会見を行い、長女で会社員の女性(28)が1月末に大麻取締法違反(所持)で逮捕されたことについて謝罪した。一方で、長女の人格に関わるような質問には多くを語らずだった。

 大竹によると、長女は都内で28日夜に職務質問された際に大麻を所持し、翌日まで取り調べを受け、自宅ではなく大竹のいる実家に戻ったという。そして、大竹の妻の前で逮捕された。

 レギュラー出演する同局のラジオ番組『大竹まこと ゴールデンラジオ』(月〜金 後1:00〜3:30)前に会見を行った大竹は「娘が大麻取締法違反という犯罪をしてしまい逮捕されてしまいました」と説明。「一生懸命に育てたつもりですが」と忸怩(じくじ)たる思いを語り「親の監督不行き届きです。お詫び申し上げます。本当に申し訳ございません」と8秒ほど頭を下げた。

 「娘の育つ過程で、私のとても仕事の忙しい時期と重なった。普通のお父さんのように娘と共有する時間がなかった。悔やまれてなりません」と唇を噛んだ大竹。それでも「普通のお父さんと同じように娘のことは愛している。戻ってきたときには、娘にどうしてこんな犯罪をしでかしてしまったのか、将来、娘はどうやって生きていくのか。そのことを含めて家族でよく話し合っていきたい」と心境を吐露。「信じていただけないかもしれませんが娘は二度と、このような犯罪を犯さないと信じています。
https://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20180201/Oricon_2105024.html

そのように家族で過ごしていきたいと思っている」とじっくり考えながら口にした。

 大竹は会見中、何度も公人と私人の違いを強調した。長女の年齢は28歳、大学を出て社会人として6年も勤務し、実家も出て一人暮らしを行っている。父として「私は公人なので話す義務も責任ある」と会見を行ったが、長女の性格や仕事については「一般人。私もどこまで話していいのかわからない」と多くを語らず、報道陣から質問を重ねられると「どうしてもとおっしゃるならお話します」とやんわり拒否する場面も。交友関係など長女のパーソナリティに関わる質問には「娘が、この業界にいたら、もちろんそのようなこと(交友関係など)も申し上げなければいけないと思う。どうでしょうか。どうしてもとおっしゃるならお答えさせていただく」と報道陣に逆質問し、笑顔ですごむ場面も見られた。

 ただ、相次ぐ二世の逮捕劇について問われると「こういうことになるとは一切、思っておりません。私の監督不行き届きかもしれませんが、その話は他人事のように思っておりました」と本音も漏らし、自身の脇が甘かったことは認めた。

 大竹は「私は公人」と会見した理由を何度も口にし、矢面に立つ一方で、長女については「一般人」とし、今後の生活も見据えて守った。二世が逮捕される度に話題となる“親の責任”はどこまでなのか。結論は難しい。
https://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20180201/Oricon_2105024.html?_p=2

まあ私は大麻の非犯罪化を支持しているので、「謝罪」そのものが必要なかったと思うのだが。
また、『日刊スポーツ』の記事;

大竹まこと謝罪会見で古市氏と芸能リポーターが激論
[2018年2月4日12時15分]



 タレント大竹まこと(68)が、会社員の長女が大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕されたことで謝罪会見を開いた是非をめぐり、社会学者の古市憲寿氏(33)と芸能リポーター長谷川まさ子氏(55)が激論を繰り広げた。

 4日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」は、大竹が1日に行った謝罪会見の模様を取り上げた。大竹が長女のプライベートに関する質問に対し、「それは答えた方がよろしいですか?」と、一般人の私生活についてどこまで語るべきかを記者たちに逆に問いかけたことでも話題になったが、会見で大竹に質問した長谷川リポーターは「私の立場からしたら、会見は開いてくださっているわけで、疑問に思ったことに対しては今後もしこのようなことがあったとしてもお聞きするというのは変わらない」と自身の考えを示した。

 古市氏は「そもそも、この第一報の『大竹まこと長女逮捕』っていうニュース自体がおかしい。ほとんどの大麻の事件って報道さえもされない。親がそんなに子どもが何歳になっても影響があるっていう考え方に立つんだったら、たとえば松本さんが面白かったらお父さんお母さんのせいなのか、松本さんがつまらなかったらお父さんお母さんのせいなのかっていう話にもなりかねない。良かったことも悪かったことも親がずっと責任取るのか」と疑問を投げ掛けた。

 続けて、「ただ今回の会見は結果的に良かったのかなと思ってて、こういうことをちゃんと問う機会になった。長谷川さんとかがどうでもいいようなことを聞くようなことに対する問題提起になった」と指摘し、記者や芸能リポーターをチクリと刺すと、出演者たちは苦笑い。南海キャンディーズ山里亮太は「古市さんって世界中とケンカしたいの?」とツッコミを入れた。

 古市氏がさらに「だって大竹さんの長女にこれまで世間がずっと関心があったなら別ですよ。28歳の方に仕事がどんなこととかずっと気にしていたなら別ですけど、急に今になって何をそんなに知りたいんですか?」と詰め寄ると、長谷川リポーターも苦笑しつつ「どうでもいいようなことではないと思います」と反論。長女のプライベートに関する質問をしたことについては「例えば働いているとか働いていないとか、ご結婚されているとかご結婚されていないとか、そういうことでももしかしたら大麻に手を出す何かきっかけにつながる部分があるかもしれないじゃないですか」と主張した。

 古市氏が「あるんですかね?それは」と長谷川氏の考えに疑問を示すと、長谷川氏は「ある“かも”って言いました。あるかもしれないじゃないですか」と古市氏の発言を訂正して再び主張。スタジオに緊張感がみなぎり、ダウンタウン松本人志は「ピリピリしてきた。いいねぇ。電気風呂入ってるみたい」と笑いを誘った。
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201802040000365.html

これも、古市憲寿*1が正しいと思う。また、(唐突ではあるけれど)〈春日野部屋事件〉を論じた黒岩揺光氏のテクスト*2もこれとの関係でお読みいただきたい。
さて、


石戸諭*3「まちがった薬物報道はもういらない 大竹まこと騒動が問いかける本当の問題」https://www.buzzfeed.com/jp/satoruishido/otake-makoto


荻上チキ氏*4曰く、


「親の責任」としてバッシングすることは誰の得にもならない。当事者たちを追い込み、磨耗させるばかり。薬物依存症支援にもマイナスで、誰の得にもならない。薬物問題を本気で議論している人であれば、個人を晒さずとも議論はできるし、晒すことがむしろスティグマ化につながるとわかっている。
https://twitter.com/torakare/status/958972877235105795
まあそうだと思う。
最初に、大麻非犯罪化を支持すると書いたけど、当事者がやりたくないのについついやってしまい、やった後に、強烈な後悔の感覚に襲われるが、やめることはできず、またついついやってしまう、或いはそのことによってノーマルな社会生活に困難を来すようになったという場合には医療的介入が(本人によって)要請されるということはあると思う。ただ、それは所謂「薬物」に限ったことではないだろう。酒、煙草、ギャンブル、セックス、仕事。

*1:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140102/1388675061 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160106/1452053491 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160120/1453264420 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160326/1458965055 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160619/1466310752 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160622/1466563386 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170808/1502217788 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171027/1509073175 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180125/1516858031

*2:「相撲界の隠ぺい体質より、マスコミの取材力のなさの方がよっぽど深刻だ」http://www.huffingtonpost.jp/yoko-kuroiwa/kasugano-media_a_23342818/ Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20180127/1517070817

*3:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160122/1453481204 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160127/1453866712 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160325/1458875216 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160409/1460163099 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160415/1460648516 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160526/1464228316 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160603/1464959516 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20161105/1478309427 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20161211/1481482837 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170103/1483467085 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170516/1494962934 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171108/1510149623 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171111/1510404872 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171113/1510590081 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20171222/1513915420

*4:http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/ See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080613/1213327192 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060117/1137460875 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060121/1137854579 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060126/1138243560 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060306/1141613128 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060309/1141920028 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060312/1142128879 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060426/1146016947 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060428/1146239008 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060719/1153330094 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060719/1153330094 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061019/1161241212 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061106/1162827266 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061116/1163683146 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061121/1164082739 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061122/1164181659 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061128/1164677475 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070105/1167974950 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070122/1169448575 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070128/1169989586 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070207/1170864533 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110314/1300072966 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110511/1305083898 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140927/1411778587 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141203/1417602055 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150224/1424797790 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160708/1467911967