「特殊詐欺」という言葉は遅くとも2014年には使われていたんだな*1。
『朝日新聞』の記事;
そういえば、大阪の富田林市では「「銀行員ですが何か?」振り込め詐欺の相手と通話した警官、コロっと騙される」ということもあったのだった;
警察署内で現金8千万円盗難 特殊詐欺の証拠品 広島2017年5月9日21時23分
広島県警は9日、広島中央署(広島市中区)が特殊詐欺の証拠品として押収し、同署内の金庫に保管していた現金8572万円が無くなった、と発表した。何者かが盗んだとみて、窃盗容疑で調べている。
県警によると、現金がないのが発覚したのは8日午後8時ごろ。金庫は1階の会計課内にあり、同課員が異変に気づいたという。同署は、「捜査に支障が出る」という理由で、鍵の形状やどの事件の証拠品かなどについて明らかにしていない。山田博実副署長は「警察施設内で盗難事件が起こったことは誠に遺憾。捜査を尽くし、真相究明に努めたい」と話している。
同署は広島市の中心部にある県内最大の警察署で、約350人の警察官と職員が勤務する。同市中区の大半を管轄し、管内に県内有数の歓楽街を抱える。
http://www.asahi.com/articles/ASK5962WKK59PTIL020.html
広島県警もディレンマなんじゃないか。犯人が部内者(警察官)だったらとんでもないスキャンダルだろうし、部外者の犯行だったとしても、泥棒が警察署に侵入して、気づかれることなく金庫を開けて金を盗んだということで、これも何やってんだ! ということになる。このダブル・バインドに近い状況を突破する途はないものか。こんなにも警察に同情してしまうなんて滅多にない。
特殊詐欺を警戒していた大阪府警の30代の男性巡査長が、銀行の現金自動出入機(ATM)へお金を振り込みに来た70代の女性に声をかけ、詐欺犯と実際に電話で会話したのに、女性が結果的に現金約100万円を振り込んでだまし取られる被害に遭った。府警は女性に謝罪した。捜査関係者によると、1月、大阪府富田林市のATMの前で、富田林署の巡査長が女性に声をかけ、携帯電話のかけ方を聞かれて教えた。その後、女性は通話しながらATMを操作。巡査長が不審に思い電話を代わったが、相手は銀行員を名乗り「操作方法を教えている」と話したため詐欺事件とは気づかなかったという。再び声をかけると、女性は還付金名目ですでに現金を振り込んだ後だった。
府警は特殊詐欺事件の増加を受け、ATM前での警戒を強化しており、今年は3月末時点で104件の被害を防いでいる。特殊詐欺対策室は「結果的に被害を防止出来ず残念。今後の教訓にしたい」としている。
(朝日新聞デジタル 2017年05月03日 00時23分)
http://www.huffingtonpost.jp/2017/05/02/swindle-elderly-women-police_n_16401936.html
ところで、鼠小僧次郎吉が江戸城に忍び込んで千両箱を持ち出したというのは史実だったのか、それとも伝説にすぎないのか。