
- 作者: 吉増剛造
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/04/13
- メディア: 新書
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吉増氏は東京都立立川高校を卒業している。
それから立川高校っていうのはすぐそばが国立だったりして、大体風土的に三多摩の多摩壮士だあkら早稲田へ行くのが主流なんですよ。東大、早稲田、一橋。弱虫だけど反骨精神があって、先生に「東大受けたら」って言われても、「いや、嫌だ」って言って、誰も行かない慶應へ行くって(笑)。その当時、中国文学をやる人っていうのは吉川幸次郎*2と奥野信太郎というのがいるじゃない。奥野信太郎が慶應だったのね。だから慶應を受けて、科目が少ないから大丈夫だと思ったんだけど、おっこったら一年浪人して京都大学に行こうかなって。そした慶應に通っちゃって。立川高校からその年慶應は二人しか行ってないな。
慶應って、そういうブルジョワお坊ちゃん学校だっていうんで、立高みたいな蛮カラなところからは差別されてる。そこへ行ったわけね(笑)。でも大学に入って、実際に会ってみて、こんなのはだめだと、中国文学はすぐやめちゃったけどさ。(p.86)
慶應中文側の反論は?
(前略)僕は最初中国文学をやりたいと思ったから、村松暎さんという人が中国語を教えてて中国語をやった覚えはある。だけど奥野信太郎のクラスをのぞいたら、何だ、江戸の通人みたいなやつだ、って感じなの。いわゆる学問的な高貴さ、というか薫りがないのよ。それでがっかりしちゃって。何か応対が悪かったのかな。むろん私のほうが悪いに決まってるんだけどさ(笑)。(p.90)
*1:Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170313/1489382473 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170317/1489759437
*2:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050819 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20071027/1193456972 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20071029/1193658589 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080602/1212418220 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091002/1254450462 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100913/1284379963 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101021/1287634687 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20120429/1335644839 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130818/1376848566 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140725/1406262846 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160115/1452828304